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ソーシャル・レンディング そーしゃるれんでぃんぐ

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知恵蔵2015の解説

ソーシャル・レンディング

個人対個人の金銭の貸し借りを仲介するオンラインサービス。借り手(ボロワー)と貸し手(レンダー)それぞれがID登録をしたうえで、借り手は借入目的や経済的な状況などを貸し手にアピールする。それに対して、貸し手は貸出金利を提示(入札)、借り手はそれを受けて複数の貸し手の中から低い金利のものを落札して賃借が成立する。mixiなどのSNSで必要とされる登録手続きと、ネット・オークションの入札手続きを合わせた仕組みといえよう。
海外では、2005年に世界初のソーシャル・レンディングをスタートさせた英国のZOPAをはじめ、アメリカ最大のレンディング・サービスであるProsper、アメリカの学資ローン限定のFynanzなど、欧米・中国・オーストラリアなどですでにサービスが展開されている。
ZOPAは英国で設立されたが、米国とイタリアにも進出し、平均金利は約7%程度、19万人以上の会員が登録している。一方のProsperは全米で81万人の会員が登録、融資額は1億7500万ドル以上にのぼる。平均金利は市中銀行の半分程度の6~7%で、融資可能額はそう高くはないものの、サブプライム問題で借りたくても借りられない層からの需要が増えている。
日本でもソーシャル・レンディングサービスを開始する動きが始まっている。08年秋、日本で国内初のソーシャル・レンディングサービスを開始するmaneoでは以下の通りである。maneoは、自己資金に余裕があり貸し手となる者、自分に合った利息での融資を必要とし借り手となる者がそれぞれ事前にID登録をしておく。登録はオンラインで可能だが、申請書類や本人確認の書類を郵送かFAXで提出する。また、借り手も貸し手も、登録に際しては同社独自の審査に通ることが条件になる。特に借り手は登録時に20歳以上65歳未満、年収300万円以上、借入目的が明確であることをはじめとする厳しい条件が設けられている。借り手は金利などの条件を見て、希望条件と合えば落札となる。
同社の平均金利は銀行よりも若干低い6%台をめざすが、選ぶのはユーザーであり、金利も貸し手と借り手の合意で決まる。2~3年内には、融資残高300億円を目標にしている。なお、このサービスを日本で展開するには法人としての貸金業登録が必要であり、また個人の貸し手が複数名にお金を貸す場合は、貸し手各自の貸金業登録が必要になる。
トラブル時のユーザー保護については、具体的な対策が明示されていない。すべてが匿名でのやりとりであり、日本では債権の回収は弁護士や債権回収業者しかできないという理由もあって、金銭債権の保有者が直接回収に行くことは実質困難だ。登録時に厳しい審査があるとはいうものの、貸し手は入札時に相手の登録内容を吟味する、多額の貸付をしないなど、自己責任の上で判断することが必要である。
国内のソーシャル・レンディングでは、maneo以外にも、「ウィキバンク」や、海外のソーシャル・レンディングサービスが日本国内への進行を計画している。

(金廻寿美子 ライター / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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