昆虫綱双翅(そうし)目糸角亜目原カ群の1科Cecidomyiidaeの総称。従来はタマバエとよばれていたが、系統上の取扱いから改称された。体と脚(あし)は細長く、カを小さくしたような繊細な昆虫である。頭部は小さく、触角は細長く数珠(じゅず)状で10~36節であるが、14節の種類が多い。鞭節(べんせつ)の各節には顕著な付属物があり、とくに雄では環状に絡みついた糸状の付属物(これを環糸という)があって、分類学上の有力な特徴となっている。はねは幅広く、翅端部は丸くてとがらない。翅脈は数少なく、横脈はない。脚は細長いが、基節は短く、脛節(けいせつ)末端には距刺(きょし)はない。つめは単純または有歯で、この特徴も分類学上重要視される。幼虫はほぼ紡錘形、やや扁平(へんぺい)で、13節よりなり、頭部は甚だ退化している。体色は乳白色のもののほか、種類によっては黄色、橙黄(とうこう)色、赤色のものなどがある。体を腹面に折り曲げ、その反動で跳びはねるものがある。前胸腹面中央には胸骨とよぶ骨格化した構造があるほか、各節には微細な突起と毛を有し、それらは分類学上重要視される。タマカのタマとは虫こぶのことであるが、虫こぶをつくる種ばかりではない。幼虫の生活様式を大別すると次のような三つに分けられる。
〔1〕植食性 生育中の植物を加害するもの。(1)葉、茎、根などに虫こぶをつくるもの、(2)ほかの昆虫がつくった虫こぶに共生するもの、(3)葉を巻き、その内側から食害するもの、(4)茎と葉柄(ようへい)の間、花や果物内に自由生活をするもの。
〔2〕腐食性 腐った植物質、樹皮、枯れ枝、動物の糞(ふん)、キノコにつくもの。
〔3〕捕食性 アブラムシ(アリマキ)、カイガラムシ、キクイムシ、微小なダニ類を捕食するもの。
[伊藤修四郎]
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