ダイヤモンド型構造(読み)ダイヤモンドガタコウゾウ

化学辞典 第2版 「ダイヤモンド型構造」の解説

ダイヤモンド型構造
ダイヤモンドガタコウゾウ
diamond type structure

空間群Fd3m対称性をもつ立方晶系構造.1種類の原子からなり,単位格子中に8原子が含まれる.面心立方構造の原子配列を2列,互いに1周期の1/4だけ立体対角線方向にずらし,重ね合わせた構造である.各原子は正四面体的に4個の原子に囲まれている.共有性が強いときにこの型の構造をとり,ダイヤモンド(C)のほか,Ge,Si,α-Snなどがその例である.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ダイヤモンド型構造」の意味・わかりやすい解説

ダイヤモンド型構造
ダイヤモンドがたこうぞう
diamond structure

立方晶系に属する結晶構造の1種。単位胞の中に8個の原子があり,そのうちの4個ずつが2つの面心立方格子をつくり,それらは互いに立方対角線に沿ってその長さの 1/4 だけ移動した位置を占める。1つの原子には4個の最近接原子が正四面体の頂点の位置にある。共有結合をする炭素,ケイ素,ゲルマニウムなどの結晶にみられる。

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