黄安華(読み)おうあんか(その他表記)stibioroméite

最新 地学事典 「黄安華」の解説

おうあんか
黄安華

stibiconite

化学組成鉱物パイロクロア石上族,ローメ石族のstibioroméiteと同じものと考えられている。立方晶系,空間群Fd3m,格子定数a1.027nm,単位格子中8分子含む。微細な正八面体結晶の集合,皮殻状・ぶどう状,しばしば輝安鉱仮晶。白~淡黄色,透明~半透明,真珠~土状,ガラス光沢劈開なし。硬度4~5.5,比重5.58。薄片で無色,屈折率n1.61~2.05,光学的等方性。主に輝安鉱の分解による最もふつうのアンチモン二次鉱物。名称は化学成分ギリシア語の「粉末」(konis)の組合せ。

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参照項目:パイロクロア石上族

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「黄安華」の意味・わかりやすい解説

黄安華
おうあんか
stibioroméite

輝安鉱などの酸化による二次的生成物として産し、また初生的に熱水鉱脈鉱床の末期産物として中性からアルカリ性の条件で生成される鉱物。

 1832年フランスの鉱物学者でパリ大学教授であったビューダンFraçnois Sulpice Beudant(1787―1850)により、ドイツのバイエルン州ゴルトクローナハGoldkronachから発見された。1832年の原記載では原産地がゴルトクローナハとされているが、ビューダンの原記載および原標本では理想式はきちんと指定されておらず、1952年アメリカの地質学者ビタリアーノCharles J. Vitaliano(1910―2000)およびニュージーランドの鉱物学者メーソンBrian Harold Mason(1917―2009)の世界各地に産する33個の標本のX線による再検討では、スウェーデンのストックホルム大学教授ウェストグレンArne Westgren(1889―1975)らによって1937年合成されたSb3O6(OH)と一致したX線粉末回折値が示されたため、これが理想式として採用されるもととなった。

 皮膜状あるいは粉末状をなす。まれに正八面体の自形をなす。パイロクロア系鉱物と同一原子配列をもつこと、いわゆる超伝導素材の多くがこの配列を基調としていることでも知られる。英名は化学組成と粉末状の外観を意味するギリシア語にちなむ。これまで英名はstibiconiteが用いられてきたが、2010年に国際鉱物学連合はstibioroméiteを正式名称として採用した。和名は、色、成分、外観にちなむ。

[加藤 昭 2016年1月19日]


黄安華(データノート)
おうあんかでーたのーと

黄安華
 英名    stibioroméite
 化学式   Sb3+Sb5+2O6OH
 少量成分  Na,Ca,Al,Fe3+
 結晶系   等軸
 硬度    5~5.7(結晶)
 比重    5.85(理想式で計算)
 色     淡黄,黄白,橙,灰,褐
 光沢    樹脂,ガラス,土状
 条痕    淡黄,白
 劈開    無
       (「劈開」の項目を参照)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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