ダーバン(読み)だーばん(英語表記)Durban

デジタル大辞泉 「ダーバン」の意味・読み・例文・類語

ダーバン(Durban)

南アフリカ共和国港湾都市。クワズールナタール州の都市。インド洋に臨み、重要貿易港。同国第二の規模をもつ。インド系移民が多く居住する。同国有数の海岸保養地としても知られる。人口、都市圏347万(2007)。

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共同通信ニュース用語解説 「ダーバン」の解説

ダーバン

インド洋に面した南アフリカ東部の港湾都市。人口は国内第3位の320万超。英植民地時代にサトウキビ農園が営まれ、19世紀後半以降、英領インドから多くの年季奉公労働者が移り住んだ。今もインド国外で最大の印僑コミュニティーとなっている。2002年、植民地主義からの解放をうたうアフリカ連合(AU)の第1回首脳会議が開かれた。

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精選版 日本国語大辞典 「ダーバン」の意味・読み・例文・類語

ダーバン

  1. ( Durban ) ( ケープ植民地総督ダーバン卿の名にちなむ ) 南アフリカ共和国東部、インド洋に面する港湾都市。一八二四年ケープ植民地から移住したイギリス人が建設。同国最大の貿易港。観光・保養地としても知られる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ダーバン」の意味・わかりやすい解説

ダーバン
だーばん
Durban

南アフリカ共和国東部、クワズールー・ナタール州(旧ナタール州)南部の港湾都市。インド洋に臨む。人口113万7378(1991)で、人種別内訳は白人32万8183、カラード(混血)6万4876、アジア系57万5268、黒人16万9051。市域の人口59万5061(2011センサス)、大都市圏人口211万7650(1996)。モザンビーク海流の影響を受け、亜熱帯に属し暖かく、年降水量も999.4ミリメートルある。白人の入植は1824年のイギリス領ケープ植民地からの交易商人が始まりで、当初はポート・ナタールとよばれた。1830年代、入植者の増加とともに町は発展し、当時のケープ総督B・ダーバン卿(きょう)の名にちなみダーバンと改名された。19世紀後半、内陸部のウィトワーテルスランド金鉱が発見され、ダーバンの港としての重要性は高まり、1890年代に金鉱地帯との間に鉄道が建設された。町はウムゲニ川とウムラース川の間にあり、港は天然の良港で貨物取扱量は南アフリカ共和国第2位である。街並みは碁盤目状に整然と並び、海岸沿いはリゾート地域で、ホテルが林立し、シティ・ホール、博物館、美術館、図書館をはじめ古い建物がある。また市内には植物園、競馬場のほか、背後の丘の上にはナタール大学がある。この港を通じて輸出される主要品目は鉄鉱石、砂糖、輸入品は石油、資本財などである。精糖、繊維、せっけん、ゴム、肥料、食品、石油精製などの工業もあり、とくに精糖業は同国第一である。

[林 晃史]

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改訂新版 世界大百科事典 「ダーバン」の意味・わかりやすい解説

ダーバン
Durban

南アフリカ共和国東部,クワズールー・ナタール州の都市。人口66万9000(1996),大都市域人口113万7000(1991)。インド洋に面した同国最大の貿易港。ダーバン湾にのぞみ,鉄道で内陸のヨハネスバーグプレトリアなどと結ばれているほか,陸海空の交通通信網の中心である。南ア共和国鉱工業や農水産業の生産物の積出港であるほかに,造船,船舶修理,自動車組立て,石油精製,その他各種工業が発達している。大学,博物館その他の学術文化施設も多い。インド洋に面した海岸は観光・保養地として知られる。1497年バスコ・ダ・ガマがこの地を訪れたが,1824年にイギリスから移民が入植するまでは,港としての開発は行われなかった。最初はポート・ナタールといわれたが,35年に当時のケープ植民地総督ベンジャミン・ダーバンにちなんで,ダーバンと改称された。42年オランダ系のボーア人に一時占領された。50年代に鉄道が建設され,港湾が拡張されて以後,商工業都市として急速に発展し,1908年には南アフリカ連邦を結成するための全国会議の開催地となった。南ア共和国では最もイギリス的な風習の強い都会であるとともに,インド人が全人口の約1/3を占めるのも特色である。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ダーバン」の意味・わかりやすい解説

ダーバン
Durban

南アフリカ共和国東部,クワズールー・ナタール州南東部,インド洋に臨む港湾都市。同州最大の貿易港で,漁業基地,軍港でもある。かつてズールー族の居住地域であったが,1689年オランダ東インド会社が交易基地を建設。町の建設は 1824年のイギリス人の入植に始まり,1835年ケープ植民地の総督ベンジャミン・ダーバンにちなんで命名。ハウテン州ウィットウォーターズランドの金鉱,クワズールー・ナタール州北西部の炭坑,海岸部のサトウキビのプランテーションなどの開発に伴い急速に発展,南アフリカ四大工業地帯の一つとなった。製糖業の中心地で,海岸部はアフリカ南部最大の観光地,海水浴場。クワズールー・ナタール大学など文化施設も整っている。人口 53万6644(2001)。

ダーバン

紳士服の製造販売会社。レナウン系。1970年にレナウンニシキとして設立,1972年ダーバンに改称。大韓民国,ホンコン,上海に生産拠点をもち,積極的に海外進出した。2004年レナウンと経営統合し,持株会社レナウンダーバンホールディングスを設立。2006年レナウンダーバンホールディングスに吸収合併され,新たにレナウンとなった。

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百科事典マイペディア 「ダーバン」の意味・わかりやすい解説

ダーバン

南アフリカ共和国東部,クワズール・ナタール州のインド洋岸の港湾都市。同国最大の貿易港。砂糖,羊毛,オレンジ,石炭を輸出。機械,造船,製油,繊維などの工業が行われる。大学(1909年創立),工業大学がある。1824年象牙貿易のために英国人が創設。1835年ケープ植民地総督の名をとってダーバンと命名。住民の約30%は1860年代以降農業労働者として移住したインド人。295万4000人(2010)。

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