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チブチャ

百科事典マイペディアの解説

チブチャ

南米,コロンビア中央部の肥沃なボゴタ高原地帯等に居住していたチブチャ語を話す人びとの総称。農耕に従事し,綿織物,金細工等をよくし,エル・ドラド伝説のもととなった。
→関連項目アメリカ・インディアン

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世界大百科事典 第2版の解説

チブチャ【Chibcha】

先スペイン期の中央アメリカやコロンビア,エクアドル一帯に広く住んでいたチブチャ語系の諸族。語族内部の言語,文化,社会の変異は大きかった。現在でもこの地域には点々とチブチャ語系の少数孤立集団が残っている(パナマのクナ,コスタリカのグアイミ,ニカラグアのラマ,コロンビアのカヤパなど)。狭義には,チブチャは現在のコロンビアの首都ボゴタを中心に形成されていた大規模な首長国の統一体をさす。マグダレナ川上流東の東アンデス(オリエンタル)山脈中の標高1200~3000mの高地一帯を居住地とし,人口30万人を擁していたと推定される。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

チブチャ
ちぶちゃ
Chibcha

16世紀にスペイン人がアメリカ大陸に到達したとき、現在のエクアドルからニカラグアにかけて住んでいた人々。彼ら自身はムイスカと自称していた。とくに、コロンビアのボゴタを中心とした高原地帯に、インカに次いで中央集権化されたいくつかの首長国を形成し、二つの強力な首長国を中心に互いに戦争したり連合していた。首長は絶対的な権力をもち、数々の黄金製品を使っていた。土地は父系を通して相続されたが、首長職と神職は母系的に継承されていた。首長や神官は6年から12年間にわたる断食、隔離を含む訓練を必要とした。神殿、山、湖、洞穴などで食物、布、金、宝石が神に捧(ささ)げられ、太陽神に対して、また戦いの勝利を祈って奴隷や子供がいけにえにされた。経済的にはトウモロコシ、ジャガイモなどを主作物とする農耕を基盤としていた。土器作り、織物などの技術は周辺の諸集団に比べてそれほど発達していなかったが、チブチャ人を有名にしたのは彼らの金細工であり、砂金からさまざまな金製品をつくっていた。とくにグァタビータの首長国では、首長が全身に金粉をまぶして湖に入る儀礼があり、このうわさが、エル・ドラド(黄金郷)を探し求めるスペインの征服者たちをひきつけ、1537年にヒメネス・デ・ケサーダの一隊によってボゴタのチブチャ首長国は征服された。18世紀にはチブチャ語も消滅した。[板橋作美]

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世界大百科事典内のチブチャの言及

【チブチャ文化】より

…南アメリカ,コロンビアの首都ボゴタ周辺の肥沃な高原地帯に,16世紀中ごろに栄えたチブチャChibcha族の文化。考古学的な調査が十分でなくその全貌はわからないが,スペイン人の記録には,いくつかの小国家に分かれていたこと,柵囲いの大きい村落,豊かな耕地,太陽神や英雄神の信仰,きびしい刑罰,奴隷,小児のいけにえ,金やエメラルドの細工物などについて記されている。…

※「チブチャ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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