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チャタレー夫人の恋人 チャタレーふじんのこいびとLady Chatterley's Lover

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

チャタレー夫人の恋人
チャタレーふじんのこいびと
Lady Chatterley's Lover

イギリスの作家 D.H.ロレンス長編小説。 1928年フィレンツェで限定出版,59年公刊。人妻コンスタンスと狩り場の番人メラーズとの交渉を中心に,真に人間らしい生命の復活を叫んだ象徴的な作品であるが,性行為の大胆な描写のため,イギリスや日本で裁判沙汰を起した。

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百科事典マイペディアの解説

チャタレー夫人の恋人【チャタレーふじんのこいびと】

D.H.ロレンスの小説。1928年刊。戦傷で下半身不随になった貴族を夫にもつコンスタンスは,作家マイクリスとの関係にも心はうつろだったが,森番メラーズを知って新しい生活に出発する。
→関連項目ポルノグラフィー

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世界大百科事典 第2版の解説

チャタレーふじんのこいびと【チャタレー夫人の恋人 Lady Chatterley’s Lover】

イギリスの小説家D.H.ロレンスの小説。1928年刊。戦傷で不能の夫チャタレー卿をもつ貴婦人コンスタンスと森番メラーズの恋を描き,性的結びつきを基にした人間関係の復活をうたったものだが,その裏に精神の優しさの必要も強調されている。チャタレー卿に対する扱いなどに見られる上流階級への激しい敵意と没我的な自然描写の美しさが目だつ。1926年から執筆が始まり,28年フィレンツェで完成,同地で1000部限定版が出版された。

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大辞林 第三版の解説

チャタレーふじんのこいびと【チャタレー夫人の恋人】

D = H =ローレンスの長編小説。1928年作。性的不能の夫チャタレーとの結婚生活を欺瞞ぎまんと感じたコニー=チャタレーは森番と関係を持ち、真実の愛に目覚める。性描写が各国で論議の的となり、完本の出版はイギリスでは60年のことであった。

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世界大百科事典内のチャタレー夫人の恋人の言及

【チャタレー裁判】より

…英文学者伊藤整が翻訳した《チャタレイ夫人の恋人》(上,下)が刑法175条の猥褻(わいせつ)文書販売罪に問われた事件。第2次大戦前には,同書の英語原版は春本の扱いを受けて関税定率法上の輸入禁止図書とされていたが,戦後には,原作者D.H.ロレンスの文学は高く評価されるようになり,1950年に出版されたこの全訳本は,戦後期の解放的文化の風潮を象徴して広く歓迎された。それだけに,その摘発と起訴(1950年9月)は,憲法の保障した表現の自由を危うくさせる,文芸に対する国家の統制強化として深い関心を引き起こしている。…

【ポルノグラフィー】より

… 20世紀に入っても,ビクトリア朝的検閲のある部分はそのままであった。1928年にD.H.ロレンスの《チャタレー夫人の恋人》がイタリアで出版されたとき,イギリスは国内での発売を禁止した。ポルノ産業は20世紀にますます大きくなった。…

【ロレンス】より

…この前年母の死によって虚脱状態に陥ったが,12年大学時代の恩師の妻フリーダと激しい恋におち,彼女の故郷ドイツに駆落ちし,次いでイタリアに赴き,ここできわめて自伝的な,自己耽溺的で正直なエゴイスト,ポール・モレルの成長と恋,恋人と母との三角関係を語った《息子と恋人》(1913)を完成。その後も,当時としては露骨な性描写の目だった三代記《虹》(1915),2組の現代的な男女の葛藤を描いた《恋する女たち》(1920),南アメリカを舞台に一種の男性主義を説いた《翼ある蛇》(1926),《チャタレー夫人の恋人》(1928)などで男女の関係を追求し続けた。このほか,この大意識家が無意識の必要性を説く逆説的なエッセー《無意識の幻想》(1922),死の直前に書かれたきわめてキリスト教的な,しかし表面反キリスト教的生命主義の書《アポカリプス》(1931),同じくきわめてキリスト教的な生命主義の小説《死んだ男》(1931),卓越した洞察に満ちた《アメリカ古典文学研究》(1923)などや,《見よ,われらはやりとげた》(1917),《死の船》(1933)などの優れた詩集がある。…

※「チャタレー夫人の恋人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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