叉焼(読み)チャーシュー

精選版 日本国語大辞典 「叉焼」の意味・読み・例文・類語

チャー‐シュー【叉焼】

  1. 〘 名詞 〙 ( 中国語から ) 中華料理で、豚肉の固まりを、しょうゆ、酒、香辛料を合わせたたれにつけて焼いたもの。焼き豚
    1. [初出の実例]「チャウシュウとフウヨンタン、御飯しん香を誂へ」(出典:踊子(1946)〈永井荷風〉三)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「叉焼」の意味・わかりやすい解説

チャーシュー
ちゃーしゅー / 叉焼

中国料理一つ。中国ではチャーシャオといい、日本では焼き豚という。大切りの豚肉に大形の叉子(チャーツ)(フォーク状の肉さし)を刺して、特別づくりの炉で焼くのでこの名がある。一般家庭ではこの方法は困難なので、次の方法でつくるとよい。豚ロースまたは三枚肉を700グラムくらいの大切りにして、ニンニクショウガのおろしたものを肉のところどころに詰め込み、脂身のところはなるべく中にしてローストビーフをつくるときのような形に細い麻紐(あさひも)で縛る。酒を加えたしょうゆの中に30分浸して、金串(かなぐし)を通し、天板の底に直接肉が触れないようにしてオーブンで焼く。2~3回つけ汁をつけながら、十分肉の中に火を通し焼き上げる。

 他の作り方は、薬味を詰めた肉を5センチメートル角の棒状に切り、酒入りしょうゆに30分浸し、汁を切って、一切れずつ鉄鍋(なべ)に少量の油をひいて、肉全体に焦げ目をつける。煮込み鍋に全部の肉とつけじょうゆを入れ、ひたひたに水を加えて30分間くらい、汁がなくなるまで蓋(ふた)をして煮る。終わりに少量の砂糖を入れて蓋をとり、つやをつける。この際、食紅をすこし入れてもよい。本来食紅は、ハエ付着を防ぐために使ったので、現今は紅を用いなくてもよい。チャーシューは薄く切って前菜(チエンツァイ)としてもっとも多く用いられるが、湯麺(タンミエン)、チャーハンなど他の料理にも利用される。日本ではできあがったチャーシューを、肉店で売っている。

[野村万千代]

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百科事典マイペディア 「叉焼」の意味・わかりやすい解説

チャーシュー(叉焼)【チャーシュー】

焼豚。中国料理の一種。豚の背肉やもも肉をかたまりのまま醤油,酒,砂糖,ショウガ,ニンニク,八角(はっかく),食紅などを配合したつけ汁に浸して焼く。本来は特殊な炉につるして焼くが,家庭では天火を用いる。薄く切って前菜とするほか,チャーシューミエン(麺)やチャーハン(焼飯)などの材料にする。
→関連項目広東料理ラーメン(拉麺)

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「叉焼」の解説

チャーシュー【叉焼 (中国)】

中国料理(広東料理)の一つ。豚肉のかたまりを、調味液に漬けるなどして味つけし、焼いたもの。薄く切って食べる。本式には炉の中につるしてあぶり焼きにするが、日本ではオーブンで蒸し焼きにしたものやしょうゆなどで味つけした煮汁で煮たものも「チャーシュー」という。◇「焼き豚」ともいう。煮たものは「煮豚」ともいう。

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