チャーハン(読み)ちゃーはん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「チャーハン」の意味・わかりやすい解説

チャーハン
ちゃーはん / 炒飯

中国料理で、油脂で炒(いた)めたご飯。チャオファンという。本来は、不意の来客に冷飯とありあわせの材料で炒めご飯にして供するもので、宴会席料理ではないが、近年、宴会席の終わりにチャーハンを出すこともある。チャーハンをつくる際に注意することは、ご飯を炒める鍋(なべ)はとくによく洗うことと、ご飯は冷飯のほうがよいことである。またチャーハンとともに供する湯(タン)(スープ)は、具のあっさりしたスープか、牛肉茶(ニウロウチャー)(牛の脛(すね)骨からとった実なしスープ)にする。いろいろ具の入った湯(タン)は用いない。

 チャーハンのおもな種類には次のようなものがある。(1)什景炒飯(シーチンチャオファン)(什錦(シーチン)炒飯) 五目炒めご飯であるが、かならずしも五目にする必要はなく、ハムとネギだけでもよい。普通は豚肉(2センチメートルのひらひら切りに塩、こしょうをして炒める)、卵(ふんわり炒め焼き)、タマネギ(あられ切り)、カニ(身をほぐす)などの具を用意し、冷飯を炒め、塩、こしょうで調味し、具全部とグリーンピースを入れる。(2)木犀(ムーシー)炒飯(鶏子児(チーツール)炒飯) 卵入り炒飯で、ご飯を炒めたところへ、比較的多めの卵をすこしずつ流し入れて、ぱらぱらの卵ご飯にしたものである。調味は塩、こしょうがきいたほうがよい。

[野村万千代]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チャーハン」の意味・わかりやすい解説

チャーハン(炒飯)
チャーハン
chao-fan

中国料理点心一種で,飯に種々の材料を炒めて混ぜ込んだもの。混ぜる材料により名称が異なる。たとえば焼豚,カニ,シイタケ,卵など多くの材料を入れたものは什景炒飯,卵とグリーンピースを混ぜたものは木犀炒飯,ハム入りのものは火腿炒飯,エビ入りのものは蝦仁炒飯という。つくり方は鍋に植物油を熱して飯をよく炒め,先に炒めておいた材料を混ぜ,塩,コショウ醤油で味をつける。

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