チョロ(英語表記)cholo

改訂新版 世界大百科事典 「チョロ」の意味・わかりやすい解説

チョロ
cholo

ネパールの女性が着用する丈の短い上衣。衿がつき,着物のような打合せであるが,左前に着てひもで結ぶ。長袖両脇スリットがある。ネワール族マガール族タカリー族グルン族など,それぞれの種族で形や材質,色彩が微妙に異なっている。小花模様の木綿が多いが,タカリー族はビロードを好み,色は黒またはえんじ色,袖山に多くのギャザーを入れる。一般にはこの上衣を着た上に巻きスカートをサリーのように下半身に着け,60cm幅の兵児(へこ)帯状の布を腰に巻く。この胴巻は物入れにもなる。木綿のショールをかぶり物として用いる。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チョロ」の意味・わかりやすい解説

チョロ
Cholo

「開化したインディオ」という意味スペイン語。主としてペルー白人と先住民族インディオの混血をさしていう。メスティーソとほぼ同義農村では一般に大工行商,駄菓子店などを営み,一般のインディオよりも経済的に裕福である。ある程度スペイン語を話し,農村では知識階級に属する。インディオからメスティーソへの移行型と位置づけられることもあり,南米社会を研究するうえで重要な意味をもつ。

チョロ
Thyolo

マラウイ南部の町。ブランタイア南方約 30kmに位置。コーヒー,タバコ,穀物など農産物の集散地で製茶工場がある。人口 4251 (1987推計) 。

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世界大百科事典(旧版)内のチョロの言及

【人種】より

… 一方,メキシコ,グアテマラ,ペルーのようなインディオindio人口が多く,かつ先史時代文明が高度に発達した諸国では,社会的人種と呼ぶべき人種概念がある。これらの国では土着のインディオ人口が白人blancoの人口を上回っているが,ラディノladino(中米),チョロcholo(アンデス)と呼ばれる両者の間の混血が全人口の50%に達している。ところが混血とは現実の遺伝子の混入のある個体だけでなく,スペイン語を話し,部分的にでも非伝統文化を取り入れた人々を意味するようになった。…

【ボリビア】より

…白人とインディオの混血のうちでも白人の要素が優越している人々はメスティソと呼ばれている。これに対して,チョロcholo(半ば白人化したインディオ)というひとつの社会階層概念を表す語で呼ばれている人々がいる。彼らは,人種的な特徴はインディオに近いが,スペイン語を話し,また植民地時代のスペイン人のファッションに由来する独特の服装をしている。…

※「チョロ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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