コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

チーグラー触媒(読み)チーグラーしょくばい(英語表記)Ziegler catalyst

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

チーグラー触媒
チーグラーしょくばい
Ziegler catalyst

狭義にはトリエチルアルミニウムと四塩化チタンの2成分から成る触媒をさす。 K.チーグラーポリエチレン合成の研究で発見し,その低圧重合に成功した (1952) 。その後,G.ナッタらによって基礎的な研究と開発が行われ,遷移金属化合物と周期表の 11,12,13族の有機金属化合物との種々の組合せの系が触媒として有効なことが見出された。これらをすべて含めて広義にチーグラー=ナッタ触媒という。これらの触媒により,エチレンのほか各種オレフィンおよび共役ジエンの立体規則性重合体の合成が可能となった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディアの解説

チーグラー触媒【チーグラーしょくばい】

チーグラー=ナッタ触媒とも。第IV〜VIII族の遷移金属化合物と,第I〜III族の金属の水素化物または有機金属化合物とを組み合わせたもの。1953年にチーグラーの開発した,トリエチルアルミニウムAl(C2H53と四塩化チタンの組合せが代表的。低圧法ポリエチレン,ポリプロピレン,合成ゴムをはじめ各種有機合成の触媒として利用。他の方法では不可能なモノマーの高重合体化が可能で,しかも立体規則性ポリマーが得られる。
→関連項目チーグラーナッタポリエチレンポリプロピレン有機金属化合物

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

チーグラーしょくばい【チーグラー触媒 Ziegler catalyst】

エチレンをたやすく重合させてポリエチレンにすることのできる触媒で,トリエチルアルミニウム(C2H5)3Alと四塩化チタンTiCl4との反応混合物である。広義には,これと似た有機金属化合物と遷移金属化合物から成る重合反応触媒をチーグラー触媒と呼んでいる。 エチレンの重合によって得られるポリエチレンはプラスチックとして有用な高分子であるが,エチレンの重合は比較的起こりにくく,高温・高圧における重合反応が工業的に行われてきた(高圧法ポリエチレン)。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

世界大百科事典内のチーグラー触媒の言及

【ポリエチレン】より

…低密度ポリエチレンは1933年イギリスのICI社で高圧ラジカル重合によって初めて得られ,軍事的要請から工業化にあたっての多くの問題点が克服され,第2次大戦中にイギリス,アメリカで工業化された。低圧法による高密度ポリエチレンの製造は,53年にK.チーグラーが発見したいわゆるチーグラー触媒によって可能になったものであり,イタリアのモンテカチーニ社(現,モンテジソン社)が工業化した。つづいてアメリカのフィリップス・ペトロリアム社が,酸化クロム系触媒による中圧法を工業化している。…

【有機金属化合物】より

…その後ほとんどすべての遷移金属シクロペンタジエニル化合物が合成されるようになり,それまで金属カルボニル以外は明確に単離されたものが少なかった有機遷移金属化合物の研究が,大発展をすることになったのである。 これと同じころ,1953年ドイツのチーグラーがチーグラー触媒(TiCl4‐Al(CH3)3系)を発見している。チーグラー触媒がエチレンを常温・常圧でも重合させることができるという発見は,工業的にも学術的にも非常に大きな発見であったが,チタンTiに対するオレフィンのπ電子による配位と,これに対する隣の配位座にあるアルキルの挿入反応であると考えられた。…

※「チーグラー触媒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

RE100

2014年に国際環境NGO「The Climate Group」が開始した国際的な企業連合。業務に使用する電力の100%を再生可能エネルギーに転換することを目的としている。認定を受けるためには、「企業...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android