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テレフタル酸 テレフタルさんterephthalic acid

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

テレフタル酸
テレフタルさん
terephthalic acid

1,4-ベンゼンジカルボン酸のこと。無色の結晶。融点 300℃ (昇華) 。 p -キシレンあるいは1,4-ジアルキルベンゼンを酸化してつくられる。工業的にはフタル酸カリウムなどを,高温で接触異性化して合成される (ヘンケル法) 。ポリエステル合成繊維や樹脂の製造原料である。

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百科事典マイペディアの解説

テレフタル酸【テレフタルさん】

ベンゼン核に2個のカルボキシル基(−COOH)をもつ芳香族ジカルボン酸でフタル酸の異性体(p体)。無色の結晶。昇華点300℃。水,エーテルに不溶。アルコールエステルをつくりやすい。
→関連項目ポリエチレンテレフタレート

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大辞林 第三版の解説

テレフタルさん【テレフタル酸】

フタル酸の位置異性体で、パラ位に二個のカルボキシル基をもつ、芳香族カルボン酸。化学式 C6H4(COOH)2 白色の結晶で、摂氏300度以上で昇華し、融点を示さない。工業的には p -キシレンを酸化して製造され、ポリエステル繊維の原料となる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

テレフタル酸
てれふたるさん
terephthalic acid

芳香族ジカルボン酸の一つ。1,4-ベンゼンジカルボン酸ともよばれる。フタル酸(1,2-ベンゼンジカルボン酸)およびイソフタル酸(1,3-ベンゼンジカルボン酸)はテレフタル酸の異性体である。実験室的には、p(パラ)-キシレンを過マンガン酸カリウム、三酸化クロムなどにより酸化すると得られる。以前は、フタル酸または安息香酸のカリウム塩を二酸化炭素と加圧・加熱するヘンケル法(ドイツのヘンケル社Henkel & Cieが開発)により工業的に製造されていたが、今日では、コバルトなどの重金属触媒を用いるp-キシレンの空気酸化により製造されている。常圧では300℃付近で昇華する。白色の結晶で、水、エタノール(エチルアルコール)にはほとんど溶けず、ベンゼン、エーテルにも溶けないが、アルカリ水溶液には塩を生成して溶解する。テレフタル酸とグリコールのポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、PET)は、日本では「テトロン」の商品名で知られ、合成繊維として多量に生産されているほかに、飲料容器用の合成樹脂(ペットボトル)として広く用いられている。また、1価の脂肪族アルコールとのエステルはプラスチックの可塑剤として用いられている。[廣田 穰]

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世界大百科事典内のテレフタル酸の言及

【フタル酸】より

ベンゼン環に2個のカルボキシル基をもつ芳香族ジカルボン酸で,o‐,m‐,p‐の3種の異性体がある。通常フタル酸といえばo‐体をさし,m‐体はイソフタル酸isophthalic acid,p‐体はテレフタル酸terephthalic acidと呼ばれる。
[フタル酸]
 融点191℃(封管中)の無色の結晶で,融点付近で脱水されて無水フタル酸を生じる。…

※「テレフタル酸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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