ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「デニソン」の意味・わかりやすい解説
デニソン
Denison, Henry Willard
[没]1914.7.3. 東京,築地
外交官,法律家。 1872年来日,アメリカの横浜副領事として在勤した。 80年5月1日日本の外務省法律顧問となった。以後,1913年にいたる 34年間,日本外交の発展に尽した。外務省御雇外国人として彼は,アメリカ人でありながら,条約改正,日清戦争,日露戦争という明治外交の枢機に参画し,外務省顧問として,終始日本外交に貢献した。下関講和会議に外務大臣陸奥宗光を助け,日露開戦の外交文書を作成した。それらの外交文書の主張は国際世論を日本に好意的に導くのに役立った。また,外務省顧問の職責を果したのみならず,幣原喜重郎など後年霞ヶ関の中心となった人材の養成にも力を尽した。概してデニソンは外務省内で高い評価を得て,その死の直前,勲一等旭日桐花大綬章を贈られた。それは助言者としての職分に徹した彼の性格によるところが大きかったといえる。
デニソン
Denison
デニソン
Denison, Edward
[没]1870
イギリスの慈善事業家。 1867年ロンドンのイーストエンドに学校を創設して労働者教育に尽力。 68年下院議員。 69年慈善救済事業組織協会の委員に就任。
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