トム・トム(読み)トムトム(英語表記)tom-tom

翻訳|tom-tom

百科事典マイペディア 「トム・トム」の意味・わかりやすい解説

トム・トム

西洋のリズム・バンドで用いられる円筒形太鼓皮膜両面に張ることが多いが,スネア(響線)はない。直径15〜60cmとさまざま。枠組にはめるか調節可能な脚を用いて膜面が水平になるように床に立て,2個以上を小太鼓シンバルと組み合わせて演奏することが多い。ほとんどの場合,小太鼓のバチで打つ。モダン・ジャズには欠かせない。この名称は,かつては西洋でアフリカ東洋のある種の太鼓を漠然と指して用いられていた。
→関連項目ドラム(楽器)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「トム・トム」の意味・わかりやすい解説

トム・トム
とむとむ
tom-tom

膜鳴楽器の一つで、円筒形の両面または片面太鼓牛革やプラスチック製の膜が鉄枠によって固定されている。大きさはさまざまで、直径15センチメートルないし50センチメートル。二つ以上をセットにして垂直に置き、木製の桴(ばち)で打つ。1920年代ごろからジャズなどで使われるようになった。スネア・ドラムやシンバルなどとともにドラム・セットを構成し、1人の奏者によって演奏される。なお、ドラム・セットのトム・トムは、装飾音的なパッセージの演奏に頻用される。

[藤田隆則]


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世界大百科事典(旧版)内のトム・トムの言及

【太鼓】より

…こうした一人二役は他の地方でも行われた。 20世紀に加わったものには,小太鼓に似た片面太鼓のティンバレス,中太鼓に似たトム・トム,小さな筒形胴で手打ちのボンゴ,細長い樽形胴で手打ちのコンガなどがある。これらは2個1組で用いることが多い。…

※「トム・トム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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