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ナギイカダ Ruscus aculeatus; butcher's broom

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ナギイカダ
Ruscus aculeatus; butcher's broom

ユリ科の常緑小低木。地中海地方原産で,観賞用に栽培される。地中に黄色で多肉の根茎があり,そこから 20~50cmの暗緑色の茎を多数叢生する。葉は小さい鱗片状で目立たないが,葉腋に出る枝が葉の形に変形している。夏,葉状の枝の中脈下部に白色6弁の小花をつける。外側の3枚は大きく,内側の3枚はずっと小型である。液果は径約 1cmの球形で赤熟する。和名は葉状の枝がナギの葉に似ており,花をつけた様子が筏のようなので名づけられた。

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百科事典マイペディアの解説

ナギイカダ

地中海沿岸地方原産のユリ科の常緑小低木。茎は束生して高さ50cm内外。葉はごく小さく,鱗片状。卵形革質で先が針のようにとがっている葉状のものは枝が変形したもので,その中脈の下部に,初夏,小さな淡黄緑色花がつく。

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世界大百科事典 第2版の解説

ナギイカダ【butcher’s‐broom】

ユリ科の常緑の草のような低木。株になり,高さ40~70cm,濃緑色の葉状の枝が特徴で,先端はとげ状に硬く,長さ1.8~3.5cm。雌雄異株で花は3~4月に咲き,葉状枝の中央に1~2花をつける。花は黄緑色で小型で,花被は6枚,おしべ3本。果実は9~11月に紅熟し,球形で直径0.5~1cm余りで,中に1種子がある。日本には雌株は少なく,春か初秋に株分けで殖やすが,生長は遅い。日陰地でもよく耐えて生育し,葉状枝のとげが鋭いので人畜の侵入をふせぐために生垣状に植栽されたり,屋内の観賞用に植えられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ナギイカダ
なぎいかだ / 梛筏
[学]Ruscus aculeatus L.

ユリ科の常緑小低木。茎は叢生(そうせい)し、高さ30~50センチメートル、濃緑色で縦に細かい溝がある。葉は鱗片(りんぺん)状で小さく、葉腋(ようえき)から出る大きな葉状枝が葉のようにみえ、互生する。葉状枝は卵形で長さ1.5~2.5センチメートル、濃緑色で質は厚く、先はとがって鋭い刺(とげ)になる。雌雄異株。ミズキ科のハナイカダとともに花のつき方が変わっており、5月ころ、葉状枝の中央脈の下部に小さな白色花を1~2個開く。外花被片(かひへん)3枚は楕円(だえん)形、内花被片3枚は細い。雄花は雄しべが3本筒状に集まり、雌花は雌しべが1本、子房は丸い。果実は球形で径約1センチメートルの液果になり、10~11月、赤く熟す。名は、マキ科のナギの葉に似た葉状枝に花がついた形を筏(いかだ)に見立てたもの。地中海地方原産で、観賞用に鉢植えまたは庭に植える。暖地の半日陰の適潤な所を好むが、普通の土地でも育ち、移植は容易である。繁殖は株分け、実生(みしょう)による。[小林義雄]

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