ナショナルギャラリー(その他表記)National Gallery of Art, Washington, D.C.

デジタル大辞泉 「ナショナルギャラリー」の意味・読み・例文・類語

ナショナル‐ギャラリー(National Gallery)

国立美術館英国米国のものが有名。
英国ロンドンにある美術館。1824年開館ルネサンス期から19世紀までのヨーロッパ絵画を系統的に収蔵
米国ワシントンにある美術館。実業家アンドリュー=メロンの収集品を中心とし、1941年に開館。ヨーロッパ絵画および現代美術を収蔵。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナショナルギャラリー」の意味・わかりやすい解説

ナショナル・ギャラリー[ワシントン]
National Gallery of Art, Washington, D.C.

アメリカ合衆国ワシントン・コロンビア特別区にある国立美術館。スミソニアン・インスティテューションに属する。イギリス大使,アメリカ財務長官などを務めた実業家アンドリュー・ウィリアム・メロンが,1930年代初頭ロシアのエルミタージュ美術館の作品が売却された際に購入した多数の名品と,それまでに収集した 17世紀オランダ風景画などを 1936年に国家に寄贈したことに始まる。翌 1937年設立。今日の総大理石造りの新古典主義様式の西館はジョン・ラッセル・ポープの設計により,1941年に竣工。その後イタリア・ルネサンス,15~19世紀のフランス,ドイツ美術などからなるサミュエル・クレス・コレクション,およびピーター・ワイドナー,チェスター・デール,レッシング・ローゼンワルドらの大コレクションを吸収し,そのほかメロン一族の協力により,世界最大級の美術館の一つとなった。1978年にはメロン基金の援助により,現代美術を展示する東館が増築された。代表的な収蔵作品にラファエロ・サンツィオの『アルバ聖母』(1511),エル・グレコの『ラオコーン』(1610~14)など。

ナショナル・ギャラリー[ロンドン]
National Gallery, London

ロンドンにあるイギリス国立絵画館。1824年,文化財の国外流出を防ぐ運動を背景に,イギリス議会がアンガースティン・コレクションを買収,保存,展示することを決定し,アンガースティン邸を美術館に改造して成立した。その後ジョージ・ビューモント卿,W.カー,ジョーゼフ・マロード・ウィリアム・ターナーらの所蔵品の寄贈を受け,1838年にトラファルガー広場のウィリアム・ウィルキンズの設計による新館に移転。イタリア・ルネサンス,初期フランドル絵画,ドイツ絵画などの最高傑作を含む約 2000点の作品を収蔵し,代表的なものに,ピエロ・デラ・フランチェスカキリスト洗礼』,ヤン・ファン・アイク『アルノルフィーニ夫妻の肖像』,ハンス・ホルバイン『大使たち』などがある。1955年テート・ギャラリーが分離独立し,イギリス美術,近代美術の作品が移された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「ナショナルギャラリー」の意味・わかりやすい解説

ナショナル・ギャラリー

(1)ロンドンのトラファルガー広場にある英国の国立美術館。1824年創立。ホガースターナーなど18―19世紀英国の作品やイタリア・ルネサンスの作品を中心とし,フランス,オランダ部門も充実。(2)ワシントンにある米国の国立美術館。1937年創立。1937年財務長官メロンが国に寄贈したコレクションを始めとして,個人コレクションの相次ぐ寄贈により,収蔵品は絵画だけで1200点を越える。特に米国,イタリア,フランスの作品が豊富。
→関連項目クラークテート・ギャラリーロンドン

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナショナルギャラリー」の意味・わかりやすい解説

ナショナル・ギャラリー
なしょなるぎゃらりー
National Gallery

国立美術館。世界各国にこの名称をもつ美術館は多いが、イギリスのロンドンおよびアメリカのワシントンにあるものが、収蔵品の優秀さによってとくに有名である。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界の観光地名がわかる事典 「ナショナルギャラリー」の解説

ナショナルギャラリー【ナショナルギャラリー】
National Gallery

イギリスの首都ロンドンのトラファルガー広場にある、世界屈指のコレクションを所蔵する国立美術館。1824年にJ.J.アンガースタインの遺贈したコレクションをもとに開設された。◇テートブリテンがイギリス絵画を主体にしているのに対して、ナショナルギャラリーはイタリアルネサンス、オランダ絵画などの外国絵画のコレクションを中心としている。レオナルド・ダ・ヴィンチの「岩窟の聖母」、ミケランジェロの「キリストの埋葬」、ピエロ・デラ・フランチェスカの「キリストの洗礼」、ディエゴ・ベラスケスの「鏡のヴィーナス」、ゴッホの「ひまわり」、モネの「睡蓮」など、イタリアルネサンス期からポスト印象派までの名画を所蔵・展示している。

出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android