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ナニワイバラ Rosa laevigata

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ナニワイバラ
Rosa laevigata

バラ科の常緑つる性木本。中国原産で,庭木として栽培される。 1700年頃日本に渡来し,四国,九州では野生化している。全体無毛。茎は細いとげと太い曲ったとげにおおわれる。葉は互生し3小葉からなり,小葉は長さ2~6cm,幅1~3cmの卵状楕円形で下半部が最も広く,表面に光沢がある。托葉があるが夏までに脱落する。5~6月,径5~8cmの白色5弁花を枝先に1個ずつ開く。花には芳香があり,花柄,ともに細いとげが密生する。花の中心に柱頭が平たく固まり,花柱は外に出ない。花がピンクのものをハトヤバラ R.laevigata f.roseaという。

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百科事典マイペディアの解説

ナニワイバラ

中国原産のバラ科のつる性常緑低木。宝永年間に渡来し,観賞用に植栽されるが,四国,九州では野生化もしている。枝はよくのびてとげが多い。葉は3出複葉で,3個の小葉は厚く,上面に光沢がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ナニワイバラ
なにわいばら / 難波茨
[学]Rosa laevigata Michx.

バラ科のつる性常緑低木。中国から日本に移入された栽培品種で、江戸時代の園芸書に多くの記載があり、中国名を金櫻子という。茎は長く伸び、他物に寄りかかって登り、下に曲がった茶色の強い刺(とげ)がある。葉は複葉で長さ5~10センチメートル、深緑色で美しい光沢があり、両面ともに毛はなく硬質である。小葉は3、まれに5枚、長楕円(ちょうだえん)形または披針(ひしん)状卵形で長さ3~5センチメートル、先は鋭くとがる。葉軸に刺があり、托葉(たくよう)は脱落性。5月初旬、小枝の先にかすかな芳香のある5弁花が一つずつ並んで、つる枝を飾る。花冠は純白色で平開し、径6~8センチメートルの大輪。果実は洋ナシ形で小刺がある。中国の中南部に分布し、日本の暖地で野生化もみられる。名は、難波(なにわ)(大阪)の商人が中国から輸入し販売したためという。変種のハトヤバラはハトヤイバラともいい、性状は前種とまったく同じであるが、花色は薄紅ぼかしである。前種より若干冬の低温に弱い。[鈴木省三]

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世界大百科事典内のナニワイバラの言及

【ノイバラ】より

…サンショウバラR.hirtula Nakaiは,名のごとく葉がサンショウに似ており,やはり淡紅色の花を開き,野生のバラとしては分布範囲が狭く,神奈川,山梨および静岡県に生じ,箱根のあたりではよく目につく。四国の南部などで大きな白い花の咲くナニワイバラR.laevigata Michx.(英名Cherokee rose)は,通常生垣などに利用されているが,所によって野生化している。【山中 二男】【新田 あや】。…

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