出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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ねり
和紙を流し漉(ながしずき)するときに使う植物粘質物。製紙用糊料とも。紙料液に加えて粘性を高め,コウゾ,ミツマタなどの長繊維の急速な沈降を防ぎ,均等に分布させ,からみ合いをよくする。流し漉した湿紙は,じかに多数積み重ねて,圧搾脱水後1枚ずつはぎ乾燥させるが,ねりは湿紙を積み重ねておく間に粘着性を失い,上下の紙が密着するのを防ぐ作用ももつ。トロロアオイの粘質物が常用され,特殊の場合にノリウツギの粘質物が使われる。
→関連項目溜漉|流漉|和紙
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
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ネリ
Neri, Filippo
[生]1515.7.21. フィレンツェ
[没]1595.5.26. ローマ
イタリアの宗教家。対抗宗教改革運動の代表的人物の一人。回心ののちローマに出て,家庭教師をしつつ哲学,神学を学び,1548年慈善のための三位一体信心会を設立。 51年司祭となってサン・ジロラモ・デラ・カリタ聖堂に定住,自室で若者との会合をもった。参会者がふえ,会場は教会の屋根裏部屋に移され,彼らはそこをオラトリウムと呼んだ。この会合が発展してオラトリオ会となり,そこで歌われていた音楽がオラトリオとなった。 75年グレゴリウス 13世よりサンタ・マリア教会跡を与えられ,会が創立され 77年ネリは総会長に選出された。 1622年列聖 (祝日 5.26.) 。ユーモリストの保護聖人。
ネリ
Neri, Antonio
17世紀イタリアのガラス工芸家。フィレンツェの人。『ガラス製造法』L'Arte Vetraria (1612) の著者として有名。ピサで長くガラスの製造にたずさわり,ベネチア・ガラスの技法にも通じていたといわれる。この書はヨーロッパ各国語に翻訳され,ヨーロッパ・ガラス工芸の基本的原典として大きく貢献した。日本でも馬場佐十郎によって『硝子製法集説』 (1810) のなかにその一部が訳出され,江戸期のガラス工芸の重要な参考書とされた。
ネリ
Neri, Ferdinando
[生]1880
[没]1954
イタリアの評論家,文学史家。主著『20世紀上四半期におけるフランス・イタリア研究』 Gli studi francoitaliani nel primo quarto del secolo (1928) 。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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ネリ
Antonio Neri
生没年:1576-1614
イタリアのガラス研究者。フィレンツェの修道士で,長年ベネチアのガラスの製造にたずさわり,その経験をもとに1612年《ガラス製造法》を公刊した。本書はガラス製造技法の宝典としてフィレンツェ,ベネチアで数回にわたって出版され,またヨーロッパ各国語に翻訳された。日本では江戸時代にオランダ語をもとに馬場佐十郎が訳した《硝子製造集説》に本書のことが記されている。
執筆者:前田 正明
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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ネリ
オクラの沖縄名。同県では、断面が五角形になる「角オクラ」よりも「島オクラ」「丸オクラ」などと呼ばれる丸型種が好まれる。
出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報
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世界大百科事典(旧版)内のねりの言及
【和紙】より
…[楮紙]は最も強靱であり,[雁皮紙]は光沢のある,平滑なきめ細やかさをもち,[三椏紙]は紙の腰が柔軟で,優美な紙である。製法の第2の特色は,〈ねり〉を使用した〈流し漉き〉にある。ヨーロッパ等に伝わる〈溜め漉き〉では,原料に木綿の古布などをほぐしたものを使い,水に入れた原料を金網で静かにすくい取る。…
※「ねり」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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