ノルマ

精選版 日本国語大辞典 「ノルマ」の意味・読み・例文・類語

ノルマ

〘名〙 (norma) 各個人工場などに割り当てられた、一定時間内における労働生産の最低基準量。第二次世界大戦のシベリア抑留者が、引き揚げてきて伝えた語。
赤帯の話(1949)〈梅崎春生〉「ノルマはあるにはあったが、〈略〉是が非でもやりとげさせられるという程ではなかった」

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デジタル大辞泉 「ノルマ」の意味・読み・例文・類語

ノルマ(〈ロシア〉norma)

《規範・規準の意》
一定時間内に果たすよう個人や集団に割り当てられる標準作業量。第二次大戦後のシベリア抑留者が伝えた語。
各人に課せられる仕事などの量。「ノルマを果たす」
[補説]作品名別項。→ノルマ

ノルマ【Norma】[曲名]

ベリーニイタリア語によるオペラ。全2幕。1831年初演。古代ローマ時代のガリア舞台に、巫女ノルマの愛と自己犠牲を描いた悲劇。第1幕のアリア「清らかな女神よ」が有名。

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デジタル大辞泉プラス 「ノルマ」の解説

ノルマ

イタリアの作曲家ヴィンチェンツォ・ベッリーニのイタリア語による全2幕のオペラ(1831)。原題《Norma》。ローマ帝国支配下のガリア地方(現在のフランス)を舞台に、ローマ総督ポリオーネとドルイド教の巫女の長ノルマ、若き巫女アダルジーザの愛と苦悩を描いた物語。ノルマのソプラノ独唱「清らかな女神よ」、ノルマとアダルジーザの二重唱最期のときまで」などが特に有名。

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世界大百科事典(旧版)内のノルマの言及

【科学的管理法】より

…第4の点についても,業務拡大(ジョブ・エンリッチメント)や,多能工化,さらには分業流れ工程の否定など,のちに多くの試行が行われて現在に至っている。また,レーニンは科学的管理を一時批判したが,のちにソ連でも作業目標の設定に時間研究が取り入れられ,課業(ノルマ)は広く用いられるに至った。 一方テーラーの時間研究は,その後継者のA.シーガー,J.クイック,M.メーナードらによる標準時間前決め法に発展,ギルブレスの動作研究はA.モーゲンセンにより作業簡素化計画として拡大され,第2次大戦後オペレーションズ・リサーチとシステム工学を取り入れ(R.レーラー,G.ナドラーら),ワーク・システムと呼ばれて,ともに現在のインダストリアル・エンジニアリングの基本的技法となっている。…

【課業】より

…労働者が一定時間内に遂行すべき標準作業量のことで,タスクまたはノルマとも呼ばれる。ただしロシア語のノルマnormaは,社会主義企業において労働者に課せられる標準作業量が本来の意味である。…

※「ノルマ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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