ハッダ(英語表記)Hadda

百科事典マイペディアの解説

ハッダ

アフガニスタン東部,現在のジャララバードの南8kmの地にあるクシャーナ朝から8世紀の仏教遺跡。《大唐西域記》の醯羅(けいら)城に当たる。1923年からフランスの考古学者によって発掘された。寺院跡から出土したスタッコ彫刻はヘレニズム様式からインド様式まで種々の表現がみられる。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

ハッダ【Hadda】

アフガニスタン東部,ジャララバード南方約8kmにあり,2~7世紀のナガラハル国(那掲羅曷国,那竭国)の町醯羅(けいら)城のあったところ。その歴史は明らかでないが,玄奘によると,城中には如来の頭頂骨髑髏骨,眼球をまつったストゥーパのある2階建ての高楼があり,その頂骨は特に名高く,多くの仏教徒の巡礼の目的地であり,ハッダの名もサンスクリットのhiḍḍa(髑髏)に由来したという。19世紀にイギリス人らが調査し,1923‐28年にフランス考古使節団のA.フーシェやJ.バルトゥーにより大寺院跡7が発掘された。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

ハッダ【Hadda】

アフガニスタン東部にある仏教遺跡。クシャン朝・グプタ朝時代に栄え、日干し煉瓦れんが造りの建築や仏像はヘレニズムの影響が強い。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ハッダ
はっだ
Haa

アフガニスタン東部のジャララバード南方に位置する仏教寺院址(し)。クシャン朝の栄えた3世紀を中心とするものが多いが、8世紀代まで建造は続いていたらしい。玄奘(げんじょう)の『大唐西域記(だいとうさいいきき)』に那掲羅曷(ナガラハーラ)国(ジャララバード)の南界に醯羅(けいら)城があったとしているが、これがハッダにあたる。玄奘は、この城の中に二重楼閣があり、如来(にょらい)の頂骨を安置したストゥーパ(円塔)があることなどを記している。19世紀にイギリス人が調査をしているが、本格的な発掘は1920年代に入ってからのフランス隊によるもので、東洋学者フーシェらによるタパカラーン寺址、チャヒリ・グンディ寺址、ガール・ナオ寺址の調査がよく知られている。多くの寺院、ストゥーパ、スタッコ像(石膏塑像(せっこうそぞう))が発見されているが、ハッダにおけるストゥーパの編年は、ガンダーラ建築史の研究に大きな貢献をしている。[寺島孝一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

ハッダ

(Haḍḍa) アフガニスタン東部にある古代仏教寺院の遺跡。大小の仏塔、ガンダーラ系の仏像彫刻で知られる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

アポ電詐欺

《「アポ」は「アポイントメント」の略》電話を使用した振り込め詐欺の一。身内の者になりすまして電話番号が変わったと伝え、再度電話して金銭を要求したり、役所の担当者や銀行員などになりすまして電話をかけ、後...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android