翻訳|harrow
砕土機のことで,プラウによって耕起された大きな土塊を砕土する機械。耕起が一次耕といわれるのに対し,砕土作業は二次耕と呼ばれる。トラクターに牽引(けんいん)され作業をする。いろいろな土壌条件に適合するよう,砕土機の機構や砕土刃には次のように多くの種類がある。
スパイクハローは多数のスパイクをフレームに下向きにつけたもので,スパイクの側面の稜で土を押し砕くものである。均平作用もある。ツースハローとも呼ばれる。スパイクを垂直から前後に傾けて調節できるものはレバーハローと呼ばれている。またフレームがリンク構造で地表の凹凸に応じて上下する方式のものをリンクハローという。リンクをさらに細かくし,ちょうど太い針金で作ったネットの交点に細い棒状の刃をつけたようなハローをチェーンハローまたはネットハローといい,表面砕土などに用いる。
スプリングハローは板ばねの先に刃をつけたものを並べてフレームにとりつけたもので土塊をばねではじいたり,刃先で切断したりしながら砕土する。砕土の深さを大きくとることができる。
アクメハローはなたをひねったような刃を15cm間隔くらいにならべてフレームにとりつけたもので,ねじれた長い刃は前端の部分で土塊を圧砕し,中央部で切断し,ねじれた後部で左右に土を動かして均平にする。重粘地や草地の砕土に適している。
ディスクハローは凹円板の周りに刃をつけたディスク刃6~10枚を1本の軸に一定間隔にとりつけたもの(これをギャングという)を通常2組以上セットにして牽引し,回転するディスクによって土塊を切り砕くもので,深く作用するとともに均平作用も大きい。ディスクの代りに,星形のような刃を多数つけたものはアルファルファハローと呼ばれ,土塊を刺し削って砕土する。最近のハローには牽引するだけでなく,駆動して,砕土の働きを大きくしたものもある。
執筆者:木谷 収
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
ぼんやりした光の輪や量.たとえば,月や太陽のまわりにかかる光輪や,無定形物質のX線回折図形に現れる幅の広いぼけた回折環をいう.すなわち,結晶からの明瞭なはん点状の回折に比べ,非晶質固体や液体などではぼんやりとしたハローパターンを示し,その極大位置の値は物質に固有である.この非晶からのハローの積分強度と,結晶からの回折強度より結晶化度が求められる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
…このように,銀河系の中央部を占める扁球状のバルジと,それを取り巻く円盤部は,構成成分を異にし,凸レンズ状の銀河系主体はそれらの合成であるということができる。なお,種族IIの天体の一部は,この銀河系主体の周辺の,やや扁平な球状の範囲にも希薄ながら分布しており,この部分をハローhaloと称している。以上が銀河系の構成であるが,最近は,銀河系の範囲が,上記のハローの部分のずっと外側にまで広がっているという説が有力となり,目には見えないこの広がりの部分を,コロナcoronaと呼ぶ例も目につくようになった。…
…このほか,形成中の若い星やRS CVn型近接連星系がとくに強いX線放射をしていることがわかっているが,これらにおいても磁場が重要な役割を演じていると考えられている。
[銀河コロナ(銀河ハロー)]
星の大集団である銀河にも,それを大きくとり巻くコロナ(ハローと呼んでいる)がある。これはやはり銀河円盤あるいは活動的な銀河核からもれ出た磁場をもつ高温プラズマが,銀河の周辺に引き止められているものと考えられており,電波やX線で見ると,とくに銀河団中を高速で運動する銀河などでは,銀河団内ガスとの相互作用によりなびいた形になっているものなどがあり,その存在がとくに顕著になっている。…
※「ハロー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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