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ハンツマン(英語表記)Benjamin Huntsman

大辞林 第三版の解説

ハンツマン【Benjamin Huntsman】

1704~1776) イギリスの技術者。時計材料の必要からるつぼ鋼を発明、のちイギリス製鋼業発展の基礎となった。

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百科事典マイペディアの解説

ハンツマン

るつぼ製鋼法の発明者。ドイツ人を両親として英国に生まれる。時計工をしていたときに製鋼に関心をもち,1740年,るつぼに入れた銑を炉中でコークスにより加熱,精錬して良質の鋼を得ることに成功,鋼の供給に革新をもたらした。→るつぼ鋼るつぼ炉
→関連項目産業革命

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世界大百科事典 第2版の解説

ハンツマン【Benjamin Huntsman】

1704‐76
イギリスの発明家。はじめはドンカスターの時計職人。時計に使うぜんまいの良質の材料を求める過程で,浸炭鋼の改良を企て,研究に着手。1740年るつぼを使って鋳鋼をつくる方法,すなわち〈るつぼ法〉を発明した。この方法は,るつぼの中に錬鉄と浸炭鋼,鉱滓を取り除くための媒溶剤とを入れて溶融するもので,これによって非常に良質の鋼(るつぼ鋼)が生産できるようになった。当初は本国で認められず,フランスに輸出されるほうが多かったが,やがてイギリスのなかにも根づきイギリス製鋼業の発展の基礎となった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ハンツマン
はんつまん
Benjamin Huntsman
(1704―1776)

イギリスのるつぼ鋳鋼の発明者。ドンカスターの町の時計師だったハンツマンは、輸入するぜんまい用のドイツ鋼の質が悪いので、鋼を溶解して含まれる残滓(ざんし)を分離することによって良質の鋼を得ようとした。銑鉄は溶けるが融点の高い鋼は溶けないという常識への挑戦であった。1740年ごろ、金属をるつぼに密閉して溶解する真鍮(しんちゅう)用るつぼ溶解炉を適用し、コークスを燃料とすることによって得られる高温で目的を達した。初め硬くて加工しにくいのを理由にシェフィールドの刃物業者は使用を拒否したが、フランス業者に輸出され、それからつくった刃物の優秀さのために地位を脅かされるに及び採用に踏み切り、以来シェフィールド刃物の名声の基礎となった。[中沢護人]

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世界大百科事典内のハンツマンの言及

【鋼】より

…高炉法の出現は鉄の鋳造という新しい産業を開拓し,鋼を鉱石から直接製造する方法に代わって,まず高炉で溶けた鋳鉄(銑鉄とも呼ばれる)をつくり,精錬炉で可鍛鉄にするという2段階法を生みだした。溶融状の鋼は1740年イギリスのハンツマンBenjamin Huntsman(1704‐76)により初めてつくられた。この鋼はるつぼに原料を密閉し加熱して溶かすので,るつぼ鋼とも呼ばれる。…

【鉄】より

…錬鉄,鋳鉄の〈共融解〉法と同じ方法が16世紀のイタリアのビリングッチョV.Biringuccio(1480‐1538)によって実施されている。インドのるつぼ鋼法は18世紀のB.ハンツマンのるつぼ鋳鋼法の先行者で,19世紀に評判になったF.vonウハティウスの〈鉱石鋼〉法そのものである。こうして紙,印刷,磁石,火薬についてのいわゆる古代技術の東高西低は製鉄技術についても完全にあてはまるといえそうである。…

【鋼】より

…高炉法の出現は鉄の鋳造という新しい産業を開拓し,鋼を鉱石から直接製造する方法に代わって,まず高炉で溶けた鋳鉄(銑鉄とも呼ばれる)をつくり,精錬炉で可鍛鉄にするという2段階法を生みだした。溶融状の鋼は1740年イギリスのハンツマンBenjamin Huntsman(1704‐76)により初めてつくられた。この鋼はるつぼに原料を密閉し加熱して溶かすので,るつぼ鋼とも呼ばれる。…

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