バイキング料理(読み)バイキングリョウリ

デジタル大辞泉 「バイキング料理」の意味・読み・例文・類語

バイキング‐りょうり〔‐レウリ〕【バイキング料理】

多種料理を1か所に置き、各自が取り分けて食べる形式の料理。一定料金で客に食べ放題にさせるものとして、スウェーデンスモーガスボード様式を取り入れ、日本レストラン命名

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「バイキング料理」の意味・読み・例文・類語

バイキング‐りょうり‥レウリ【バイキング料理】

  1. 〘 名詞 〙 並べられた各種の料理を、各自が好きなだけ取り分けて食べる形式の食事。昭和三三年(一九五八)、北欧のスモーガスボードと呼ばれる料理にヒントを得て、帝国ホテルのレストラン「インペリアルバイキング」が初めて供して以来、日本で呼ばれるようになった名。バイキング。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「バイキング料理」の意味・わかりやすい解説

バイキング料理
ばいきんぐりょうり

各種の料理を大皿盛りにしてテーブルに並べ、各自取り分ける様式の料理。日本特有の宴会用料理で、一定料金で好みの品を食べほうだいという形をとり、ホテルやレストランで供される。この料理はスウェーデン料理のスモーガスボードsmörgåsbordに由来している。これは、料理を持ち寄っての会食に始まり、16世紀のころから定着した宴会料理である。このスモーガスボードの様式に、北欧で有名なバイキングViking(8~11世紀にヨーロッパで交易海賊行為を行ったノルマン人)の名をつけて、バイキング料理とした。最初に供したのは帝国ホテルで、1958年(昭和33)である。料理は冷製、温製を取り混ぜ、また、魚料理、肉料理、デザート、飲み物まで広く取り合わせる。洋風料理以外に中国料理を用いた中華バイキング、和食バイキング、ホテルの朝食バイキングやケーキバイキングなどもある。食べるときのマナーとしては、皿には食べられる量をとること、料理の味が混ざらない程度に取り分けることである。

河野友美

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「バイキング料理」の解説

バイキングりょうり【バイキング料理】

大きなテーブルに多種類の料理をまとめて並べ、客が各自で好きなものを好きな分だけとり皿にとって食べる形式の料理。◇「バイキング」と略す。東京都千代田区にある帝国ホテルに1958年にできたレストラン、インペリアル・バイキングで、北欧のスモーガスボードをまねて、日本で初めてこの形式を取り入れたとされる。「バイキング」は8世紀から11世紀にかけてスカンジナビア半島デンマークから船で海を渡ってヨーロッパ各地に侵攻したノルマン人で、この語をこの形式の料理の意で用いるのは日本での用法。レストランの開業時、当時公開されていたアメリカ映画「バイキング」のなか船上で食べ放題というシーンに着想を得て、帝国ホテルの社内公募により名づけられたという。

出典 講談社和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バイキング料理」の意味・わかりやすい解説

バイキング料理
バイキングりょうり

北欧スカンジナビア半島,特にスウェーデンで行われている食事形式のスモールガス・ボールド (冷前菜の食卓) の日本における俗称。この場合多種の冷前菜 (さけの薫製,にしんの酢漬,薄切肉,アンチョビーなど) を並べ各自好みのものをとって食べる。北欧の長く厳しい冬の期間に,人々が食料を持寄って食べたことに始るといわれる。日本では,一定料金で食べ放題というセルフサービスの食事形式の代名詞とされる場合が多い。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android