バークラ(読み)ばーくら(英語表記)Charles Glover Barkla

精選版 日本国語大辞典 「バークラ」の意味・読み・例文・類語

バークラ

  1. ( Charles Glover Barkla チャールズ=グローバー━ ) イギリス物理学者。X線放射の散乱について研究し、原子内電子の数を推定した。一九一七年ノーベル物理学賞受賞。(一八七七‐一九四四

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「バークラ」の意味・わかりやすい解説

バークラ
ばーくら
Charles Glover Barkla
(1877―1944)

イギリスの実験物理学者。1895年リバプール大学に入り、O・ロッジに実験物理学を学ぶ。同大学を卒業後さらにケンブリッジトリニティ・カレッジに学び、キャベンディッシュ研究所のJ・J・トムソンのもとで研究を始めた。1902年リバプール大学に戻り、1909年からロンドン大学教授、1913年から死ぬまでエジンバラ大学教授を務めた。ごく初期を除き、X線に関する研究に取り組み、J・J・トムソンの理論に対応する実験成果を次々とあげて、原子の構造の解明に寄与した。すなわち、X線の偏光発見、X線にさらされた物質からの二次X線に散乱X線特性X線の2種あることの発見、特性X線のK、L系列の発見、散乱X線の分布測定による原子内電子数の推定などである。特性X線の発見の功で1917年にノーベル物理学賞を受賞したが、その記念講演で述べたJ系列については、その存在が否定されている。

[川合葉子]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バークラ」の意味・わかりやすい解説

バークラ
Barkla, Charles Glover

[生]1877.6.7. ウィドネス
[没]1944.10.23. エディンバラ
イギリスの物理学者。リバプールの O.ロッジのもとで学び,さらにケンブリッジのトリニティ・カレッジで学んだ。キャベンディッシュ研究所や母校で研究生活をおくり,ロンドン大学教授 (1909) ,エディンバラ大学教授 (13) 。ケンブリッジ大学時代にX線の気体による散乱から,原子内の電子数の推定を行い原子番号についての手掛りを与えた。 1904年X線の偏光を発見。 06年二次X線が散乱X線とケイ光X線とから成ることを示し,08年ケイ光X線がK,L,Mの系列から成ることを確かめた。 17年ノーベル物理学賞受賞。

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百科事典マイペディア 「バークラ」の意味・わかりやすい解説

バークラ

英国の物理学者。リバプール,ケンブリッジで学び,1909年ロンドン大学,1913年エディンバラ大学教授。X線の散乱を研究,固有X線(X線スペクトル)を発見。1917年ノーベル物理学賞。
→関連項目シーグバーン

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