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ヒト科 ヒトかHominidae

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ヒト科
ヒトか
Hominidae

動物分類学上ヒトを含む分類名。ヒトの分類には種々の説があるが,ホモ・サピエンス (新および旧人) ,ホモ・エレクトゥス (原人) ,猿人群を呼ぶアウストラロピテクス類 (人) をすべて包括してヒト科とする場合が多い。この考えに立つならば,直立二足歩行に関連する骨格上の諸特徴,すなわち寛骨の形態,大腿骨脛骨の発達,足根骨,足骨の特殊化,頭骨大後頭孔の方向などが最も重要な共通特徴となり,これに咀嚼器の退化傾向や脳頭蓋の拡大などが加わってヒト科の特性を形成する。

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知恵蔵の解説

ヒト科

チンパンジーとの共通祖先より後の全ての進化段階の人類を含む分類群を、ヒト科とするか、それより下位のヒト族とするかは見解が分かれる。両者とも、いわゆる猿人にあたるサヘラントロプス属(サヘル地域の人)、オロリン属(最初の人)、アルディピテクス属(地上のサル)、アウストラロピテクス属(南のサル)、パラントロプス属(副人)、ケニアントロプス属(ケニア人)と、いわゆる原人・旧人・新人にあたるヒト(ホモ)属を含む。ヒト属ホモ・ハビリス(器用な)、ホモ・ルドルフェンシス(ルドルフ湖の)、ホモ・エルガステル(働く)、ホモ・エレクトス(直立した)、ホモ・アンテセソール(開拓者)、ホモ・ハイデルベルゲンシス(ハイデルベルク市)、ホモ・ネアンデルターレンシス(ネアンデル谷)、ホモ・フロレシエンシス(フローレス島)、ホモ・サピエンス(賢い)の9種を含む。現生のヒト(種)はホモ・サピエンスである。ヒト科(族)の共通特徴は直立二足歩行と犬歯の退化であり、ヒト属の特徴は、ホモ・フロレシエンシスでは例外もあるが、長い脚による二足歩行の完成、器用に動く手指、小さな顔と歯、大きな脳、成長の長期化、道具の製作と使用。ヒト(種)の特徴は抽象的な思考能力と言語の発達であり、それらが今日の文化を築いた。

(馬場悠男 国立科学博物館人類研究部長 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について | 情報

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