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ヒラタキクイムシ Lyctidae

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ヒラタキクイムシ
Lyctidae

甲虫目ヒラタキクイムシ科の昆虫の総称。いずれも体長2~7mmの小さい甲虫で,体は扁平で細長い。体色は薄茶色ないし暗褐色。触角は短く棍棒状で,複眼は大きい。ほとんどの種が食材性で,たんすや建築材,また竹材の害虫となるものが多い。日本には,ラワン材の大害虫として知られる熱帯性のヒラタキクイムシ Lyctus brunneusを含め,6種が知られるが,ほとんどが移入種と考えられ,人間と密接な生活をしている。この科の虫の駆除には,殺虫剤の塗布,散布,および孔道への注射を行うとよい。

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百科事典マイペディアの解説

ヒラタキクイムシ

ヒラタキクイムシ科の甲虫の一種。世界の温帯と熱帯に広く分布し,日本では本州,四国,九州にすむ。体長5mm内外で細長く,赤褐色。幼虫は各種の乾燥木材に食い入る害虫で,特にラワン,キリなどの建材や家具材に被害が著しい。

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世界大百科事典 第2版の解説

ヒラタキクイムシ【Lyctus brunneus】

甲虫目ヒラタキクイムシ科の昆虫(イラスト)。ラワン材の大害虫。体は赤褐色で名のように扁平。触角は先の2節が太く,胸は前方へ幅広い。体長2.2~7mm。世界各地に分布する。成虫は5月ころから出現し,各種の材に産卵するが,とくにラワン材を好む。材に産卵管を挿入し1~4卵ずつ産みつける。卵は10日あまりで孵化(ふか)し,幼虫は10月ころまで材の中を食害する。幼虫で越冬し,翌春再び材を食し,4~5月ころ材の中で蛹化(ようか)する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ヒラタキクイムシ
ひらたきくいむし / 扁蠹虫
powder post beetle
[学]Lyctus brunneus

昆虫綱甲虫目ヒラタキクイムシ科Lyctidaeの昆虫。熱帯性であるが広く世界に分布し、北海道北部を除く日本全土に産する。成虫の体長2.2~8ミリ、茶褐色で細長く扁平(へんぺい)。ラワン材、ナラ材の大害虫として有名であるが、各種の広葉樹やタケの乾材も加害する。成虫は5~7月に被害材に小孔(こあな)をあけ、白粉を排出して外に出る。産卵は材表面に現れた導管内に行う。幼虫は外部に現れることなく材内部を食害し、秋に表面近くに蛹室(ようしつ)をつくり、翌春に蛹(さなぎ)になる。広葉樹の心材や針葉樹はまったく加害されない。被害の発見は幼虫期の食害の終わった成虫脱出期であるので、この虫の被害を防ぐには予防が第一である。材表面を塗装すると産卵防止効果があるが、近年は防虫処理された製材や合板が市販されている。軽微な被害材での駆除は、殺虫剤の塗付や散布、脱出孔への注入などがよい。
 この科の昆虫は世界に約90種いて、日本には本種のほかに4種が分布し、いずれも地域的に分布が限られ、ラワン材などの広葉樹の乾燥材に被害を与えている。アラゲヒラタキクイムシは竹材にも寄生する。[野淵 輝]

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