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ピリニャーク ピリニャークPil'nyak, Boris Andreevich

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ピリニャーク
Pil'nyak, Boris Andreevich

[生]1894.10.11. モジャイスク
[没]1937
ロシア,ソ連の小説家。本名 Vogau。モスクワ商業大学を卒業。在学中から短編小説を発表していたが,長編『裸の年』 Golyi god (1922) で一躍文名を高めた。しかし独自な革命観に彩られた作品は,当時の文壇の主流からは異端視され,『消されない月の話』 Povest' nepogashennoi luny (26) は即日発禁になった。『マホガニー』 Krasnoe derevo (29) も非難を浴び,長編『ボルガはカスピ海に注ぐ』 Volga vpadaet v Kaspiiskoe more (30) で体制に順応しようとしたが,スターリンの粛清の犠牲となり,トロツキストとして逮捕され,獄死した。「雪どけ」で名誉回復され,再評価された。

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デジタル大辞泉の解説

ピリニャーク(Boris Andreevich Pil'nyak)

[1894~1941]ロシアの小説家。本名ボリス=アンドレービチ=ボガウ(Boris Andreevich Vogau)。1920年代のソ連文壇で活動、革命後の現実を実験的文体で描いた。ソビエト政権には批判的態度をとり、スターリンの粛清によって獄死。日本・米国などの旅行記も著した。作「裸の年」「機械と狼」「日本印象記」など。

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百科事典マイペディアの解説

ピリニャーク

ロシア(ソ連)の作家。本名B.A.Vogau。モジャイスク生れ。ロシア革命を反映した最初の散文作品《裸の年》(1921年)で有名になるが,ソビエト政権には批判的態度をもち続け,1937年逮捕され,獄死。

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世界大百科事典 第2版の解説

ピリニャーク【Boris Andreevich Pil’nyak】

1894‐1941
ソ連邦の小説家。同伴者作家の中で最も特異な鬼才。本名ボガウB.A.Vogau。父はボルガ流域のドイツ移民の出で獣医,母はサラトフの古い商家出身の知識人。十月革命時は彼の記録文学作品《機械と狼》(1925)の舞台となったコロムナに住んだり,パンを求めてロシア各地を流れ歩いたりした。1920年にモスクワ商科大学を卒業。革命時に観察したロシアの地方生活が象徴主義・自然主義的作風の下地となった。彼はベールイの作風を継ぎ,バーベリパステルナークに芸術的にも人間的にも近かった。

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大辞林 第三版の解説

ピリニャーク【Boris Andreevich Pil'nyak】

1894~1941) ソ連の小説家。1920年代のソ連文壇で、革命後の現実を描く独特な文体の持ち主として活躍したが、粛清により獄死。代表作「裸の年」「機械と狼」など。日本の旅行記「日本印象記」もある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ピリニャーク
ぴりにゃーく
Борис Андреевич Пильняк Boris Andreevich Pil'nyak
(1894―1941)

ロシア・ソ連の小説家。本名ボガウ Вогау/Vogau。ドイツ系の獣医の家に生まれる。1920年モスクワ商科大学卒業。短編小説『春に』(1909)、『一生涯』(1915)などの初期作品には自伝的要素が濃い。革命時にコロムナで観察したロシア地方生活が象徴主義的、自然主義的文体の下地をつくった。ベールイの作風を継ぎ、18~19年の国内戦を題材にした長編小説『裸の年』(1921)で一躍文名をあげたが、革命を原始的な生命力にあふれた農民の、衰弱した都市文化に対する勝利ととらえる思想は物議を醸した。『消されない月の話』(1926)はスターリンをモデルにしたことで猛烈な攻撃を受けて即日発禁となり、ベルリンで刊行された『マホガニー』(1929)も攻撃を受けて反ソ作家として文壇から追放され、37年逮捕され獄死した。ほかに『機械と狼(おおかみ)』(1925)、『イワン・モスクワ』(1927)、『ボルガはカスピ海に注ぐ』(1930)などがある。「雪どけ」後、名誉を回復された。[工藤正広]
『米川正夫訳『消されない月の話』(『世界短篇文学全集 第12巻』1963・集英社) ▽川端香男里・工藤正広訳『機械と狼』(『20世紀のロシア小説 第八巻』1973・白水社)』

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