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ピーマン・シシトウガラシ ぴーまんししとうがらし

食の医学館の解説

ぴーまんししとうがらし【ピーマン・シシトウガラシ】

《栄養と働き》


 トウガラシと同じ仲間で、トウガラシを品種改良して辛みをなくした野菜です。原産地は南米で、わが国には江戸時代にポルトガル人によって伝えられました。
 当時入ってきたのは辛み種のトウガラシで、甘み種のピーマンが入ったのは明治時代初期。広く栽培されるようになったのは第二次世界大戦後です。
 一般的なのは緑色(青色)のピーマンで、これは未熟なうちに収穫したものです。ピーマンは熟すとカプサンチンという色素がふえて、黄色から朱色、そして赤へと色がかわっていきます。熟したものは、クセがなくて甘く、生でも食べやすいのが特徴です。
〈青臭さのモト「ピラジン」に血栓予防効果〉
◆ピーマン
○栄養成分としての働き
 ビタミンCが豊富で、加熱調理をしても、Cが破壊されにくいのが魅力です。
 ビタミンCはコラーゲンの生成を促進し、メラニン色素が増加するのを抑えたり、皮膚の抵抗力を強める働きがあります。
 とくに黄ピーマンや赤ピーマン(パプリカ)のビタミンC含有量は、それぞれ100g中150mgと170mgでレモンよりも多いので、肌荒れが気になるとき、疲労がはげしいときなどは積極的に利用するといいでしょう。
 赤ピーマンはカロテンも緑ピーマンの3倍近く、ビタミンEは5倍も多く含んでいます。また、ピーマンの青臭さのモトであるピラジンは、血がかたまるのを防ぎ、血栓(けっせん)を予防するので、脳血栓(のうけっせん)や心筋梗塞(しんきんこうそく)の予防に効果的です。
 活性酸素を除く働きをするカロテンも多く含んでいるので、がん予防にも役立ちます。
 葉緑素(クロロフィル)、食物繊維も豊富で、不要なコレステロールを排泄(はいせつ)し、動脈硬化の予防にも役立ちます。
 若干の辛みがありますが、これはカプサイシンといわれる化合物です。内臓機能を刺激してグリコーゲンをエネルギー化し、疲労回復に役立ちます。
〈ビタミンB1、C、カロテンで血栓予防、疲労回復〉
◆シシトウガラシ
○栄養成分としての働き
 ピーマン、トウガラシと同じく原産地は南米。辛みのないトウガラシの品種を野菜として育てたものです。実の先端が獅子(しし)の鼻のように見えることから、この名がつきました。
 ビタミンC、ビタミンB1、カリウム、カロテンが豊富に含まれています。緑が濃いものほどカロテン含有量が高くなります。
 カリウムは100g中340mg、カロテンは530μg、食物繊維は3.6gとピーマンを上回ります。カリウムは塩分過多による高血圧の予防に、カロテンは免疫力を高め、かぜなどにかかりにくくします。食物繊維は便秘(べんぴ)解消に効果があります。
 また、特有の香り成分があり、血栓(けっせん)予防に有効です。
 加えて、辛み成分には神経調整作用があり、夏バテ防止や疲労回復に効果的に働きます。

《調理のポイント》


◆ピーマン
 ピーマンの旬(しゅん)は初夏から夏にかけてです。旬に限らず年中出回っていますが、カロテンの含有量は夏場のものがもっとも高いので、時季を選んで買いましょう。へたの部分が新鮮で、肉厚、色の鮮やかなものが良質です。
 油とよくあうので炒(いた)め料理に。独特の青臭さが消え、カロテンの吸収もアップします。含まれている栄養素を効率よくとるには、強火で短時間で仕上げるのがコツ。
 ビタミンEを含む食品といっしょにとると、がんや動脈硬化予防に効果があります。
◆シシトウガラシ
 旬は夏から秋。緑が濃くて、つやがあり、細く小さめのものを選びましょう。大きくてかたくなったものは風味が落ちているので避けたほうが無難です。
 長時間加熱すると色や香り、栄養価も落ちてしまうので、手早く調理しましょう。
 揚げものなどに使うときは、破裂することがあるので、フォークや串などで穴を開けておきます。

出典|小学館食の医学館について | 情報

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