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フォボス Phobos

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

フォボス
Phobos

火星の,内側の衛星。 1877年に A.ホールが発見。光度 11等。公転周期は7時間 39分で火星の1日の約3分の1なので,少くとも火星の1日に2度西から出て東に没することになる。主星からの距離は約 9400kmできわめて近いため,火星の両極地方からは観測することができない。大きさは半径 14× 11× 10kmの不規則な楕円形の岩塊で,その長軸は軌道面内にある。 1972年のアメリカのマリナー9号や 76年のバイキング2号の写真によると,表面に数多くのクレータが見られる。 20世紀になって平均運動の増加が観測され,火星の希薄な大気との摩擦によるという見方から,59年にソ連の I.シクロフスキーは,フォボスは中が空洞の人工衛星であるという説を出した。 18世紀の F.ボルテールの『理想郷物語』や J.スウィフトの『ガリバー旅行記』にすでに火星の小さな2つの月についての記述があるが,これはおそらく 1610年に J.ケプラーが科学的根拠なしでそのようなことをいったことによるらしい。

フォボス

デイモスとフォボス」のページをご覧ください。

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デジタル大辞泉の解説

フォボス(Phobos)

火星の第1衛星。1877年に発見された。名の由来はギリシャ神話の恐怖の神。軌道が低く公転速度が火星の自転速度より速いため、火星の西の空に1日に2回昇る。火星に引き寄せられつつあり、いずれは衝突すると考えられている。非球形で長径は27キロ、短径は19キロ。表面温度はセ氏マイナス40度。→ダイモス

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百科事典マイペディアの解説

フォボス

火星の第I衛星。1877年A.ホールが発見。火星の中心から9384km(火星半径の2.76倍)のところを0.31891日の周期で公転。27km×21.5km×19kmのジャガイモのような形をしている。

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世界大百科事典 第2版の解説

フォボス【Phobos】

火星の第I衛星。1877年,A.ホールによって発見された。語源はギリシア語で〈敗走〉の意。火星の中心から9384km(火星半径の2.76倍)のところを0.31891日で公転している。直径27km×21.5km×19kmのじゃがいものような形をしており,質量は1.3×1019g(火星の2.0×10-8倍)で,平均密度は2.2g/cm3と求められる。表面は多くのクレーターとひっかき傷のような溝におおわれている。

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大辞林 第三版の解説

フォボス【Phobos】

火星の第一衛星。7.7時間で火星を回る。長径約27キロメートル。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

フォボス
ふぉぼす
Phobos

火星の衛星。1877年にアメリカ海軍天文台のホールが、もう一つの衛星デイモス(ダイモス)とともに発見。軌道の半径は約9380キロメートルで、火星表面から5980キロメートルしか離れていない。ほとんど火星の赤道面上の円形に近い軌道を7時間39分余りで公転している。この周期は火星の自転周期より短く、火星から見ると西から昇って東に沈むことになる。フォボスは火星が地球に接近したときでも11等級にしか見えず、大望遠鏡でなければとらえることはむずかしい。火星探査機の観測により、その大きさは14×11×10キロメートルの不規則な楕円(だえん)体で、表面にはクレーターやかき傷のような地形があること、また表面は反射能が著しく低く、暗い色をしていることなどがわかった。
 デイモスとともに火星の引力に捕獲された小惑星であろうとの説が有力である。[村山定男]

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世界大百科事典内のフォボスの言及

【火星】より

… 最近,火星から来たものとされる南極隕石中に極微量のベンゼン型の有機分子や鉄硫化物などが同一場所に検出され,古代の火星生命の痕跡かと騒がれたが,確証に乏しく,結論は将来の研究に待つべきである。
[衛星]
 火星には1877年A.ホールによって発見されたフォボス,デイモスという二つの衛星がある。それぞれ長径が25kmと13km程度の不規則な形をした火星の月である。…

※「フォボス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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