ブッセ(読み)ぶっせ(その他表記)Ludwig Busse

デジタル大辞泉 「ブッセ」の意味・読み・例文・類語

ブッセ(Carl Busse)

[1872~1918]ドイツ詩人。新ロマン派。上田敏の訳詩集海潮音」に収められた「山のあなた」でよく知られている。著「詩集」。

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精選版 日本国語大辞典 「ブッセ」の意味・読み・例文・類語

ブッセ

  1. [ 一 ] ( Karl Busse カール━ ) ドイツの詩人、小説家。新ロマン派に属し、抒情詩を書いた。日本では上田敏訳「海潮音」中の「山のあなた」が知られている。(一八七二‐一九一八
  2. [ 二 ] ( Ludwig Busse ルートビヒ━ ) ドイツの哲学者。明治二〇年(一八八七)から五年間にわたり帝国大学で教え、日本の哲学界に影響を与えた。著書「哲学と認識論」など。(一八六二‐一九〇七

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブッセ」の意味・わかりやすい解説

ブッセ(Ludwig Busse)
ぶっせ
Ludwig Busse
(1862―1907)

ドイツの哲学者。9月27日ブラウンシュワイクに生まれる。ライプツィヒインスブルックベルリンなどの大学で学び、1885年学位取得。1887年(明治20)より1892年まで東京帝国大学で哲学講師として教え、日本の哲学の進歩に貢献した。帰国後はケーニヒスベルクミュンスター、ハレ各大学で教授歴任。新形而上(けいじじょう)学を唱えるロッツェの影響を受け、「ロッツェ氏倫理学一斑(ぱん)」を『哲学会雑誌』第12号(1888)に発表、批判的実在論を主張した。著書に『哲学と認識論』(1894)、『身心相互作用』(1900)、『精神と身体、心と体』(1903)がある。

[小田川方子 2015年4月17日]


ブッセ(Carl Busse)
ぶっせ
Carl Busse
(1872―1918)

ドイツの詩人、小説家。ビルンバオム(現ポーランド領ミェンジフト)生まれ。シュトルムなどの影響を受けた新ロマン派的叙情詩を収めた『詩集』(1892)で認められた。故郷の風土や生活に取材した散文作品も書き、文学史家、編集者、批評家でもあったが、いまはまったく忘れられている。日本でも「山のあなたの空遠く」の詩(上田敏(びん)訳詩集『海潮音』所収)によって知られるのみである。

[横塚祥隆]

『『海潮音――上田敏訳詩集』(新潮文庫)』

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朝日日本歴史人物事典 「ブッセ」の解説

ブッセ

没年:1907.9.13(1907.9.13)
生年:1862.9.27
ドイツ人哲学者。明治期のお雇い外国人教師。ドイツ・ブラウンシュヴィック生まれ。ライプチヒ,ベルリンなどの各大学で学び1885年哲学博士となる。明治20(1887)年に来日,東京帝国大学文科大学の哲学教師となる。当時,日本では伊藤博文らの政府高官がドイツの学術文化に注目し始めており,「ドイツ学の振興」と呼ばれる高等教育制度の改革が進められていた。このため,多くのドイツ人が教師として日本に招かれたが,ブッセも明治25年11月に帰国するまでの約6年間にわたって哲学,倫理学などを講義した。その学風は,新カント学派の先駆者ロッツェの影響を強く受けたもので,彼の来日後,わが国でもドイツの観念論哲学を学ぶ者が急増したといわれている。<参考文献>『哲学雑誌』300号

(西川武臣)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブッセ」の意味・わかりやすい解説

ブッセ
Busse, Carl

[生]1872.11.12. リンデンシュタット
[没]1918.12.3. ベルリン
ドイツの詩人,小説家,評論家。新ロマン派風の抒情詩に佳作があり,上田敏訳「山のあなたの空遠く」 (『海潮音』所収) はよく知られる。『青春の嵐』 Jugendstürm (1896) などの小説では故郷をよく描き,文芸評論では自然主義を否定した。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「ブッセ」の解説

ブッセ Busse, Ludwig

1862-1907 ドイツの哲学者。
1862年9月27日生まれ。ライプチヒ大,ベルリン大でまなび,ロッツェの影響をうける。明治20年フェノロサの後任として帝国大学哲学科教授となり,日本にドイツ観念論哲学をつたえた。25年帰国。1907年9月13日死去。44歳。ブラウンシュバイク出身。

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367日誕生日大事典 「ブッセ」の解説

ブッセ

生年月日:1862年9月27日
ドイツの哲学者
1907年没

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