ブーレ(英語表記)boulē

翻訳|boule

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ブーレ
boulē

古代ギリシアにおいて,市民に代って国の日常の業務にたずさわるために設置され,特定数の市民で構成された議会。評議会と訳される。その起源は王の諮問機関であった貴族の会議にある。前6世紀末からアテネ,アルゴス,コリントなどにみられ,民主政への移行の過程に現れた。寡頭政ではある面で民会 (エクレシア ) から独立していたが,民主政では民会に従う委員会であった。アテネでは構成員 400人のブーレがソロンによってつくられ,民会に提出する議案を準備したといわれる。クレイステネスの改革の結果,新しく制定された 10部族から各 50人ずつ選出された 500人から成るブーレが,ソロンのそれに取って代った (→五百人評議会 ) 。 30歳以上の市民から抽選で選ばれ,任期は1年の 10分の1で一生に2回,ただし間隔をおいて就任することができた。構成員は同一部族の 50人が1組となって (したがって 10組が順番に) 当番 (プリュタネイス) となり,業務の準備を行なった。その職務は民会のための議案作成をはじめ,外交や財政,行政の監督,祭事などに及び,役人の執務審査やある種の犯罪の裁判も行い,民主政の最も重要な機関であった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディアの解説

ブーレ

17世紀フランスで流行した舞曲。初めは3拍子系の民俗舞踊であったが,のち宮廷に入って速い2拍子系の踊りとなった。器楽曲として古典組曲などにも採用。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

ブーレ【bourrée[フランス]】

フランスのオーベルニュ地方に由来する輪舞およびその音楽。一般に速い偶数拍子の楽曲でアウフタクトで始まる。第2,3拍目にシンコペーションのリズムが用いられることが多い。16世紀の中ごろにはときおりパリでも踊られたようであるが,上流社会の踊りとなったのは17世紀の中ごろからである。音楽としてはリュリラモーパーセル,ヘンデルらによりオペラやバレエ,さらには組曲のなかに取り入れられヨーロッパ中にひろまった。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

ブーレ【bourrée】

速い二拍子系のフランスの舞曲。一七、八世紀の組曲に好んで取り入れられた。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

世界大百科事典内のブーレの言及

【フランス音楽】より


【芸術音楽】
 十数世紀にわたる音楽の流れを若干の特質に要約するのは,時代による差異を忘れるおそれがあり危険な仕事だが,一応のめやすを置くにとどめるという限定の上でこれを試みることにする。フランス音楽の精神は,ドイツ・オーストリア音楽を中心とする北方的なそれのように,重く情緒的あるいは抽象的・思弁的でもなく,またイタリア音楽に代表される南方的なそれのように,感性的・感情的なものの流露をとりわけ優先させもしない。…

【フランス音楽】より

…同楽派のためにポーランド出身のレイボビッツが,精力的な教育宣伝活動を展開した。2人に師事した青年たちのうちにブーレーズがいて,しだいに頭角を現す。彼はメシアンの探求と十二音音楽の方法論とを結合した上で,バレーズの〈組織された音響〉からも示唆を受け,音楽の諸構成要素を全面的に組織化(セリー化)する試みに向かった。…

※「ブーレ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

多文化主義

マルチ・カルチュラリズムともいう。さまざまな人種,民族,階層がそれぞれの独自性を保ちながら,他者のそれも積極的に容認し共存していこうという考え方,立場。「人種のるつぼ」的な同化主義に対抗する考え方で,...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

ブーレの関連情報