プチブルジョア(英語表記)petit-bourgeois

デジタル大辞泉 「プチブルジョア」の意味・読み・例文・類語

プチ‐ブルジョア(〈フランス〉petit-bourgeois)

ブルジョアジー資本家階級)とプロレタリアート労働者階級)の中間に位置する階層意識の上ではブルジョア的で、蔑称として使われることが多い。小ブルジョア。→小市民

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精選版 日本国語大辞典 「プチブルジョア」の意味・読み・例文・類語

プチ‐ブルジョア

〘名〙 (petit-bourgeois) 資本主義社会で、ブルジョアジーとプロレタリアートの中間の階級中産階級。また、その階層の人々を軽蔑的に呼ぶ語。プチブル
※共産主義党派文芸を評す(1927)〈新居格〉二「無政府主義者をプチ・ブルジョア詭弁して排斥するのは、〈略〉常套手段である」

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プチブルジョア」の意味・わかりやすい解説

プチブルジョア
petit-bourgeois

ブルジョア階級とプロレタリア階級の中間に存在し,中間的あるいはブルジョア的意識を有した階層。プチブルと略称し,中産階級,中間層,小市民層とも呼ばれる。ほぼ3つの形態に分けることができる。 (1) 旧中産階級と呼ばれる層。農村の自営農,中小経営者などで,彼らは資本主義の発展とともに衰退していく部分であり,小所有者意識が旺盛で自己を労働者と区別する。 (2) ホワイトカラー,官公吏,技術者,芸術家など。資本主義の発展とともに増大する部分であり,労働者でありながらブルジョア的意識を有し不断に動揺する傾向を有する。 (3) プロレタリア階級の上層部分。これは資本主義の帝国主義段階にあって,植民地の収奪独占利潤の獲得を基礎として,資本によって買収された部分である。彼らは労使関係を非和解的対立関係ととらえず,労使協調を信ずる傾向を有する。プチブルジョアは社会変革の際には,中立的立場に立ったり,プロレタリア階級の側に立ったりもする。

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