プレキャストコンクリート(読み)ぷれきゃすとこんくりーと(その他表記)precast concrete

デジタル大辞泉 の解説

プレキャスト‐コンクリート(precast concrete)

プレキャスト鉄筋コンクリート

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日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

プレキャストコンクリート
ぷれきゃすとこんくりーと
precast concrete

工場や場合によっては現場の近くであらかじめつくられるコンクリート製の部材または部品のこと。それ単独あるいはそれらの組合せによって構造物をつくる。プレキャストコンクリートパネルやプレキャストコンクリート橋梁(きょうりょう)などのような大形の製品から、道路用コンクリート製品、建築用コンクリートブロックなどのような小物製品に至る広範囲のものが含まれる。工期を短縮できること、品質の向上と均一性が確保されることなどの特長をもつが、製品を組み合わせてつくる構造物は一体構造物にはならず、部材の接合に種々のくふうを施さなければならない欠点がある。大形製品の場合、その重量形状寸法によっては、日本の道路事情による種々の制約や経済性などの面から運搬に不向きな製品の場合は、工場ではなく現場近くでつくる場合がある。

[西岡思郎]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

プレキャストコンクリート
precast concrete

現場で打込まずに,整備された工場でつくられたコンクリート製品。 PCと略する。普通コンクリート,軽量骨材コンクリート,あるいは気泡コンクリートなどでつくられる。柱,梁,壁板床板屋根板,道路用側溝など建築部材と土木用製品に一般的に用いられ,大きなものでは橋桁などもある。それぞれ用途に応じて材料製法を選ぶため,高品質のものが得られ,工場でつくられた製品を現場で組立てるだけで複雑な構造物をつくることができ,工期が短縮される。高品質な製品を短期間につくるためには,いろいろな製法が工夫されている。

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リフォーム用語集 の解説

プレキャストコンクリート

現場で組み立て・設置を行うために、工場などであらかじめ製造されたコンクリート製品、あるいはこれを用いた工法プレコン、あるいは単にプレキャストと略して呼ぶこともある。特徴として専用工場で製作されるため、天候に左右されることなく、高い品質のコンクリート製品が得られること、工場では型枠規格化し、鋼製型枠とすることにより、繰り返し使うことができること、木製型枠の使用が原則で、繰り返し使うことが難しい場所打ち工法に比べ、森林資源の浪費を抑えることができることがあげられる。

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百科事典マイペディア の解説

プレキャストコンクリート

既成コンクリートとも。現場でただちに組み合わせ使用できる形に工場で成形したコンクリート部材。杭(くい),橋桁(はしげた),万年塀,その他コンクリートブロック等がある。
→関連項目コンクリートプレハブ建築

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