ベルトラン(Gabriel Emile Bertrand)(読み)べるとらん(英語表記)Gabriel Emile Bertrand

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ベルトラン(Gabriel Emile Bertrand)
べるとらん
Gabriel Emile Bertrand
(1867―1962)

フランスの生化学者。パリに生まれる。1900年にパリのパスツール研究所員、1909年パリ大学教授、のちにパスツール研究所長となり、当時のフランス生化学の中心的人物であった。1923年にフランス学士院会員。彼の研究はガマ毒蛇毒に関するものから始まり、その後フェノール酸化酵素であるラッカーゼを発見した。また微生物によってつくられる糖類の研究を行ったが、還元糖の定量法(ベルトラン法)の考案で有名である。さらに、生物体内や土壌中の金属などの微量分析法を検討し、各元素の分布を研究した。第一次世界大戦中は毒ガスの研究も行った。

[宇佐美正一郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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