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ペイ Pei, I.M.

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ペイ
Pei, I.M.

[生]1917.4.26. 広東
中国生まれのアメリカ合衆国の建築家。フルネーム Ieoh Ming Pei。1935年アメリカに留学,ペンシルバニア大学を経て,1939年にマサチューセッツ工科大学を卒業。ハーバード大学大学院で学び,ル・コルビュジエに傾倒,ワルター・グロピウスらと知り合う。第2次世界大戦中は国防研究委員会に勤めた。1945~48年ハーバード大学デザイン大学院で助教授を務め,1948年ニューヨークの不動産開発会社ウェッブ&ナップの建築部長に就任し,社長のウィリアム・ゼッケンドルフと協同して都市再開発事業にかかわった。1954年アメリカの市民権を得る。ウェッブ&ナップで結成したチームを基礎に 1955年自身の設計事務所を設立した。アメリカ国内でジョン・ハンコック・タワー(1973),国外ではシンガポールのラッフルズ・シティ(1986),中国銀行香港支店ビル(1990)などの近代的オフィスビルを設計。また 1989年にルーブル美術館入口に建設したガラスのピラミッドは世界的な話題を呼んだ。ほかに,滋賀県の MIHO MUSEUM(1997),蘇州博物館(2006),カタールのイスラム芸術美術館(2008)などの作品がある。1983年プリツカー賞,1989年高松宮殿下記念世界文化賞,1993年大統領自由勲章とレジオン・ドヌール勲章,2010年ロイヤル・ゴールド・メダルを授与された。

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デジタル大辞泉の解説

ペイ(pay)

[名](スル)
支払うこと。
賃金。給料。報酬。「あの会社はペイがいい」
採算がとれること。引き合うこと。「ペイしない仕事もある」

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大辞林 第三版の解説

ペイ【pay】

( 名 ) スル
報酬。賃金。給料。 「 -が安い」 「 -が低い」
支払うこと。 「我輩が-するからえいは/当世書生気質 逍遥
採算がとれること。引き合うこと。元が取れること。 「利用者が少ないと-しない」

ペイ【Ieoh Ming Pei】

1917~ ) アメリカの建築家。中国生まれ。マサチューセッツ工科大学卒。代表作にナショナル-アート-ギャラリー東館、ダラス市庁舎、香港の中国銀行、パリのルーブル美術館増築などがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ペイ
ぺい
Ieoh Ming Pei
(1917― )

中国広東(カントン)省生まれのアメリカの建築家。父親は銀行家で、一家は1935年にアメリカに移住。40年マサチューセッツ工科大学建築学科を卒業する。卒業設計はAIA(アメリカ建築家協会)ゴールド・メダルなど数々の賞を受賞する。42年にハーバード大学GSD(大学院大学デザイン・コース)に入学し、グロピウスやブロイヤーに学ぶが、休学してプリンストンの国防研究所で働き、44年復学し、46年に修了する。修了後、准教授として同大学に勤める。48年不動産会社ウェブ・クナップに入社、建築設計部門を設立し、大規模な建築の設計や都市計画を行う。54年アメリカ市民権を得る。
 1955年設計事務所I・M・ペイ&パートナーズを設立し、国立大気研究センター(1967、コロラド州)、ハーバード・ジョンソン美術館(1973、ニューヨーク)の設計で注目を浴び、ダラス市庁舎(1977、テキサス州)をはじめとする大規模な公共建築設計の機会に恵まれる。
 ペイの建築の特徴は、現代彫刻にも似たシンプルな幾何学的ボリュームの構成である。ナショナル・ギャラリー東館(1978、ワシントンDC)やジョン・F・ケネディ記念図書館(1979、ボストン)、ジェイビッツ・コンベンションセンター(1984、ニューヨーク)などにおいては、ガラスで囲われた透明感のある立体的な架構による空間と、石張りによるマッシブなボリュームが対比される。ルーブル美術館増築(1989、パリ)は20世紀にふさわしい新しい美術館(グラン・ルーブル)を目ざした大改修であるが、歴史的な施設である中庭にピラミッド型の天窓を導入し、地下への採光を確保するという大胆な改修案を提案した。計画案が出されたときは賛否両論が巻き起こったが、当時の大統領ミッテランの裁量で計画は続行され、実現に至った。建築界だけではなく、広く一般に建築家ペイの名を知らしめた世界的な事件であり、ペイの国際的な知名度を高めた。
 海外の作品で国際的な名声を得たペイは、故郷に錦を飾るべく、中国でホテル設計の機会を得た。低層で伝統的な庭園の中庭をもった、フレイグラント・ヒル・ホテル(1982、北京)である。そして中国銀行(1990、香港(ホンコン))は、ペイのモダニスト建築家としての頂点にある建築である。香港にはノーマン・フォスターによるハイテックな香港上海銀行がすでに建てられており、ライバル銀行のデザインがどのようなスタイルでできあがるか、衆目を集めた。その結果はペイらしい、ガラスによるシャープなエッジが強調されたマッシブなタワーであった。
 ペイは日本では宗教関連施設を設計している。神慈秀明(しんじしゅうめい)会神苑、カリヨン塔(1990)、同会の私設美術館、MIHO MUSEUM(1997、いずれも滋賀県)である。どれもモニュメンタルな施設であるが、ペイの確かな造形力とそれを実現するための構造やディテールをまとめる、並々ならない力をみてとることができる。
 1983年プリツカー賞、89年(平成1)には世界文化賞を受賞。[鈴木 明]
『『SD』編集部編『現代の建築家 I. M. ペイ・アンド・パートナーズ』(1983・鹿島出版会)』

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