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ポイズンピル ぽいずんぴる

ASCII.jpデジタル用語辞典の解説

ポイズンピル

買収防衛策のひとつ。既存の株主にあらかじめ新株予約権を発行しておくことで買収を食い止める方法の呼称。企業が敵対的買収者に自社の株式の一定数を奪われてしまった場合、あらかじめ定められたポイズンピル(毒薬条項)に基づいて新株が発行される。そして、新株予約権がすでに発行されている既存株主が、市場価格(時価)よりも安い価格で新株を取得するのである。結果、買収者の持つ株式数の全体に占める割合が低くなり、支配権が弱まって買収の食い止めが可能となる。ポイズンピルは、買収者に対して文字通り「毒薬」を盛る効果がある。しかし一方で、新株発行によって、株価の低下が生じ、一般株主に金銭的な被害が及ぶ可能性もある。敵対的買収を引き金にして発動するため、「トリガー条項」ともいわれる。

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知恵蔵の解説

ポイズンピル

敵対的買収防衛策として、平時に導入される。敵対的買収が、(1)外国企業と比べた日本企業の低い時価総額、(2)外国人株主の持ち株比率の上昇と日本の安定株主の持ち株比率の減少、(3)会社法制定に伴う合併対価の柔軟化(三角合併の承認)といったことを背景に、増加傾向にある。こうした傾向のもと、日本企業の多くはこの敵対的買収の脅威を感じ、これに対する防衛策の必要性を認めている。

(高橋宏幸 中央大学教授 / 2008年)

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デジタル大辞泉の解説

ポイズン‐ピル(poison pill)

株の買い占めによる会社の乗っ取りを防ぐための対抗策の一。既存の株主に対して、時価以下で新株を購入できる新株予約権をあらかじめ発行しておき、敵対的買収者が一定の議決権割合を取得した際に、新株を発行して乗っ取りを企てた相手側の持つ株の比率を下げるもの。毒薬条項。

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M&A用語集の解説

ポイズンピル

敵対的買収に対し自社を防衛する措置として、既存株主に対して新株予約権を付与したり、従業員にストックオプションを与えておくこと、又はこのようなことの出来る条項を自社の定款に入れておくこと。敵対的買収を仕掛けられた際に、新株予約権やストックオプションが行使されると味方の株主の株式数は増え、敵対企業の買収コストは大きくなる。行使されないままの状態で買収すればまさに腹に入った毒薬として作用し、買収後に過半数がひっくり返り支配権を失う事態も想定しうる。今ではこの毒薬条項は米国の主だった企業の過半が導入していると言われている。

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大辞林 第三版の解説

ポイズンピル【poison pill】

〔毒薬の意〕
敵対的買収がなされた場合、被買収企業側が他の既存株主に対し時価よりも安価な価格で新規株を発行すること。買収者側にとっては持ち株比率の減少や買収コストの増大をもたらすことから方針転換や抑止効果があるとされる。1980年代、アメリカの企業で導入がすすんだ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ポイズンピル
ぽいずんぴる
poison pill

敵対的買収に対する防衛策の一つで、「毒薬条項」と訳される。買収コストを高くすることで買収を断念させようという手段の一つである。
 具体的には、あらかじめ買収者以外の株主(シェアホルダーshareholder)に対して、有利な条件で株式を取得できるような権利(ライツrights)を付与しておくことから、シェアホルダー・ライツ・プランshareholder rights planあるいは単にライツ・プランrights planともよばれる。この種のライツは、買収者が発行済株式数の一定量を上回って買占めが進んだ段階で発動するように取り決められる。ポイズンピルが発動されると、発行済株式数が増加するため、買収側は当初に予定した金額以上の買占めコストがかかることとなり、買収意欲をそがれるという効果がある。買収者にとっては毒薬となることからこのようによばれる。ポイズンピルが実際に発動されるのは買収が深刻化した有事であるが、事前的に買収に備える予防措置であるから、平時導入型の買収防衛策といえる。
 1980年代中葉からアメリカで普及した手法であるが、日本においては2005年(平成17)の株式会社ライブドアによる、ラジオ局ニッポン放送買収事件を契機に注目を集めた。一般にライツは新株予約権の形で表象され、信託銀行などに発行したものを、有事に際して株主に割り当てるような仕組みが考えられている。有効な買収防衛策ではあるが、既存株主にとっては株式価値が希薄化したり、経営者が保身を目的に乱用したりする負の側面も懸念されることから、導入に際しては株主総会での承認などの手続が求められている。[高橋 元]

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