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マデイラ諸島 マデイラしょとうArquipélago da Madeira

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

マデイラ諸島
マデイラしょとう
Arquipélago da Madeira

北大西洋にあるポルトガル領の火山諸島。 1976年より自治地方。中心都市はフンシャル。リスボンの南西約 1000kmに位置する。マデイラ島ポルトサント島は人間が居住するが,デゼルタス,セルバジェンスの2島は無人島。 1351年のイタリアの地図にすでに記載され,15世紀初頭にはエンリケ (航海王子) の指揮のもと植民地として開発された。雨の少ない温暖な気候と美しい景色に恵まれ,保養地,観光地として有名。最大のマデイラ島ではのこぎり状の山脈が島の中央を東西に走り,支脈が海岸に迫って断崖をなす。マデイラ島の照葉樹林は 1999年世界遺産の自然遺産に登録。有名なマデイラ酒をはじめ,サトウキビ,サツマイモ,タマネギ,穀類を産する。オレンジ,バナナ,マンゴーなどの果樹も栽培され,刺繍,枝編み細工の家具や籠も生産される。住民はポルトガル系。面積 794km2。人口 26万 2694 (1991推計) 。

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デジタル大辞泉の解説

マデイラ‐しょとう〔‐シヨタウ〕【マデイラ諸島】

Madeira》北アフリカのモロッコ西方、大西洋上にある諸島。ポルトガル領。主島はマデイラ島で、中心都市フンシャルがある。観光・保養地。ブドウの栽培が盛んでワインを産する。また、マデイラ島に見られる、月桂樹などの照葉樹林(ラウリシルバ)は、氷河期以前の植生の姿をとどめる原生林であり、1999年に「マデイラ諸島のラウリシルバ」として世界遺産(自然遺産)に登録された。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

マデイラ諸島
までいらしょとう
Arquiplago da Madeira

リスボン南西約1000キロメートルの大西洋上にあるポルトガル領の島々。北緯32度38分、西経16度54分に位置する主島マデイラ島をはじめ、有人のポルト・サントPorto Santo島、無人のデゼルタス島、セルバージェンス島からなる。総面積796平方キロメートル、人口25万7822(1981)。人口の大部分はマデイラ島に住む。マデイラ島は最長部57キロメートル、最大幅22キロメートル、面積741平方キロメートル。リスボンからは飛行機で約1時間でマデイラ島南岸の中心都市フンシャルに至る。同諸島は第四紀ごろの火山活動と隆起運動により形成されたものとされ、4000~5000メートルの深海から急に立ち上がっている。最高点はマデイラ島のルイボ・デ・サンタナ山(1861メートル)。平均気温は7月22℃、1月16℃、年降水量552ミリメートルと気候温暖で、観光地、とくに避寒地として知られ、「大西洋の真珠」とよばれる。住民はポルトガル、スペインなどのヨーロッパ系とアフリカ系の人種が混合している。南アメリカなどへの出稼ぎが多い。ブドウ、サトウキビのほか、バナナなどの熱帯果物を産し、とくにマデイラ酒は古くから有名で、シェークスピア(『ヘンリー4世』第二部)にも言及がある。ほかにヤナギの枝編み細工、マデイラ刺しゅうなどの工芸品が知られる。[田辺 裕・柴田匡平]

歴史

マデイラ諸島の存在はすでに14世紀には知られており、アフォンソ4世の送った探検隊によってもその存在が確認された。1418年から始まったジョアン・ゴンサルベス・ザルコとトリスタン・テイシェイラの探検によって、同諸島のポルトガル領有が決定した。1433年同諸島はエンリケ航海王子に譲渡されてカピタニア制とよばれる一種の領主制が生まれ、本格的な植民が始まった。シチリア島からサトウキビがもたらされ、15世紀末までに同島の主要産業となり、ヨーロッパの砂糖市場を支配した。ブラジル産の砂糖が優勢になると、かわってワイン生産が盛んとなり、マデイラ・ワインとして知られるようになった。しかし、その取引は中心都市フンシャルに定着したイギリス人に牛耳(ぎゅうじ)られた。18世紀にはマデイラ島は人口過剰となったため、ブラジルへの移民が始まった。同島は大西洋上の要衝にあるため、ことにフンシャル港はスエズ運河が開通する1869年までケープ経由航路の重要な寄港地であった。[金七紀男]

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