デジタル大辞泉 「まれ」の意味・読み・例文・類語
まれ
「彫像師に―、画工に―、まず其
「君てへば見―見ず―富士の
フランスの詩人、推理作家。南仏モンペリエに生まれる。16歳でパリに出て、生活のためさまざまな職業に手を染め、庶民の風俗と生活の実態を目にした。そのときの体験が、後に彼の作品で活用されることになる。1930年代シュルレアリスムを発見し、アンドレ・ブルトンと知り合った。このころマレはかなりの詩を書いており、そこでは死、不安、エロチスムが繰り返し現れるテーマである。1943年、最初の推理小説『駅通り百二十番地』120, rue de la Gareを刊行し、私立探偵ネストール・ビュルマNestor Burmaを登場させた。ドイツの捕虜収容所で出会った男が死にぎわに残したことばを手掛りに、主人公がリヨンとパリ郊外で殺人事件を捜査し、盗難真珠をめぐる謎(なぞ)を解決するという物語である。優れた推理小説であると同時に、ドイツ占領期のフランス社会を印象深く描いた作品になっている。ビュルマはその後もマレの作品にしばしば登場する。代表作は『新編パリの秘密』Les nouveaux mystères de Paris全15巻(1954~59)で、パリのさまざまな界隈(かいわい)を舞台にしたシリーズである。たとえば『サンジェルマン殺人狂騒曲』La nuit de Saint-Germain-des-Présでは、盗難宝石の回収を依頼されたビュルマがパリ6区サン・ジェルマン地区の夜闇を背景に、あざやかな活躍をみせる。マレの作品にはアメリカのハメットやチャンドラーの影響が明らかで、都市の闇、暗い通りでの尾行、派手な殴り合いなどがしばしば語られる。フランスにアメリカ流のハードボイルド小説を根づかせた彼の功績は大きい。他方でマレの作品は錯綜(さくそう)した筋立て、パリの小路や庶民街の描写、幻想的で不気味な場面を好み、作家の反体制意識とブルジョア社会への敵意を示す。その点で19世紀の社会派大衆小説の流れを汲(く)んでいる。実際『新編パリの秘密』というタイトルは、19世紀を代表する大衆作家ウジェーヌ・シューの『パリの秘密』(1842~43)を踏襲したものである。
[小倉孝誠]
『大久保和郎訳『ルーヴルに陽は昇る』(1964・早川書房)』▽『中野貞雄訳『レオ・マレ自選集1 トルビアック橋の霧』(2000・文芸社)』▽『藤田宜永訳『サンジェルマン殺人狂騒曲』『シャンゼリゼは死体がいっぱい』、長島良三訳『ミラボー橋に消えた男』『殺意の運河サンマルタン』(中公文庫)』
フランスの政治・社会理論家。12月20日ボルドーに生まれる。16歳でレジスタンスに参加した。第二次世界大戦後、各種の左翼紙に執筆し、『ス・スワール』(共産党機関紙)通信員、「労働と文化」(労働総同盟の文化機関)書記を務めた。1958年フランス共産党を離党し、イタリア・マルクス主義の摂取によるマルクス主義の再生を企てた。1960年4月、統一社会党(PSU)の結成に参加、政治、労働運動の指導にあたり、またパリ第七大学教授も務めた。先進国における革命では、「新しい労働者階級」、つまり先端産業の労働者、青年幹部、技師、技術者層が主体とならねばならないと主張し、現代革命理論に大きな影響を与えた。
[瓜生洋一]
『海原峻・西川一郎訳『新しい労働者階級』(1970・合同出版)』▽『山内昶訳『労働者権力』(1972・河出書房新社)』
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