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ミヤマセセリ Erynnis montanus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ミヤマセセリ
Erynnis montanus

鱗翅目セセリチョウ科。前翅長 20mm内外。全体暗褐色で,前翅表外半部に数本の鋸歯状帯があり,複雑な模様を表わす。また雌では前翅表中央部に幅広い淡色帯があるが,雄では地色とほとんど同色で差がない。後翅表は一様に暗褐色で,外半部に黄色斑が散在する。春最も早く現れるチョウの1種で,3~5月にみられる。好んで地上に止り,翅を水平に広げて静止するが,休息する場合は屋根形にたたむ。幼虫の食草はナラクヌギカシワなどのブナ科植物。北海道,本州,四国,九州,朝鮮,中国,シベリア東部に分布する。 (→セセリチョウ )

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百科事典マイペディアの解説

ミヤマセセリ

鱗翅(りんし)目セセリチョウ科の1種。日本全土と朝鮮に分布。開張40mm内外,暗褐色,前翅は不規則な霜降模様,後翅に黄斑がある。幼虫はナラ,クヌギ類の葉を食べ,終齢幼虫で越冬成虫早春に発生し日当りのよい雑木林中を活発に飛ぶ。

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世界大百科事典 第2版の解説

ミヤマセセリ【Erynnis montanus】

鱗翅目セセリチョウ科の昆虫。開張3.7~4.2cm。翅の地色は暗褐色で後翅に多数の黄褐色斑が散らばる。雌の前翅には大きな白色斑がある。ミヤマセセリという名にもかかわらず,このチョウの生息地は深山よりもむしろ里に近い低山地に多い。中国,朝鮮半島および日本に分布し,日本では北海道,本州,九州にかけて見られるが,南西諸島には分布しない。幼虫の食樹のクヌギ,コナラミズナラ,カシワなどを含む落葉広葉樹林にすみ,年1回発生し,成虫は暖地では3月下旬~4月中旬,寒地では5~6月ころ現れる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ミヤマセセリ
みやませせり / 深山
[学]Erynnis montanus

昆虫綱鱗翅(りんし)目セセリチョウ科に属するチョウ。日本では北海道、本州、四国、九州、対馬(つしま)などほとんど日本全土に分布するが、種子島(たねがしま)、屋久島(やくしま)および以南の南西諸島には生息しない。国外では朝鮮半島、アムール地方、中国に分布し、東アジアの特産種。
 はねの開張は40ミリ内外。はねの地色は茶褐色、後翅には多くの小黄斑(おうはん)がある。雌は前翅の中央に帯白色の幅広いバンドがあるが、雄では不明瞭(ふめいりょう)で前翅の前縁基半に灰褐色の細い性標がある。年1回の発生、暖地では3月中旬から4月下旬、寒冷地では4月下旬から6月上旬に出現する。幼虫の食草はブナ科のコナラ、クヌギ、ミズナラ、カシワなど。幼虫の成長は遅く、晩秋になってからようやく老熟し、落葉とともに地上に落ち、幼虫の状態で冬を越し、翌春そのまま食をとることなく蛹(さなぎ)となる。[白水 隆]

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