発展途上国での貧困対策などを進めるため2000年に開かれた国連ミレニアム・サミットで採択された数値目標で、15年が達成期限。極度の貧困と飢餓の撲滅、乳幼児死亡率引き下げ、エイズやマラリアのまん延防止、女性の地位向上、普遍的な初等教育などの八つの目標、21のターゲット、60の指標を掲げている。アジアを中心に既に達成した国や達成が見込める国もあるが、サハラ砂漠以南のアフリカではほとんどの目標について達成困難とみられている。
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2000年に開催された国連ミレニアム・サミットで採択された21世紀の国際社会の目標。MDGsともよばれる。貧困や飢餓の撲滅、感染症対策など八つの目標(ゴール)と、ゴールそれぞれについて具体的なターゲットを掲げ、1990年を基準年として2015年までに達成すべき数値目標を示したものもある。国連は実現に向け先進国にODA(政府開発援助)の負担増を求めているが、日本やアメリカなどが基準を下回っており、目標中間年である2008年時点では、アフリカのサハラ砂漠以南にある最貧国などの目標達成が困難とみられている。
2000年9月にニューヨークで開かれた国連ミレニアム・サミットで加盟189か国は国連ミレニアム宣言を採択。これに1990年代の主要会議や主要国首脳会議(サミット)で採択された開発目標を統合し、ミレニアム開発目標とした。八つの目標は(1)極度の貧困と飢餓の撲滅、(2)初等教育の完全普及の達成、(3)ジェンダーの平等推進と女性の地位向上、(4)乳幼児死亡率の削減、(5)妊産婦の健康の改善、(6)エイズ、マラリア、その他の疾病の蔓延(まんえん)の防止、(7)環境の持続可能性の確保、(8)開発のためのグローバルなパートナーシップの推進。そしてこれらの目標について、具体的なターゲットとして、たとえば2015年までに1日1ドル未満で生活する人口の割合を1990年の水準より半減、5歳児未満の死亡率を1990年の水準より3分の1に削減、妊産婦の死亡率を1990年の水準より4分の1に削減、安全な飲料水および衛生施設を継続的に利用できない人々の割合の半減などを示している。
目標達成のため、国連は国民総所得(GNI)の0.7%をODAにあてるよう先進国に求めている。2007年時点でノルウェー(0.95%)、スウェーデン(0.93%)などは基準をクリアしているが、日本は0.17%、アメリカは0.16%にとどまっている。
[編集部]
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