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ムルナー Murner, Thomas

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ムルナー
Murner, Thomas

[生]1475.12.24. オーバーエーンハイム
[没]1537.8.23頃.オーバーエーンハイム
ドイツの風刺詩人。フランシスコ派の聖職者。博学で弁論に秀で,マクシミリアン皇帝から桂冠詩人に任じられた。 S.ブラントの流れをくみ,『愚者の召集』 Die Narrenbeschwörung (1512) を著わし,また宗教改革に反対し,『ルターの大馬鹿者』 Von dem grossen Lutherischen Narren,wie ihn Dr. Murner beschworen hat (22) でルターを揶揄攻撃した。

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世界大百科事典 第2版の解説

ムルナー【Thomas Murner】

1475‐1537
ドイツの風刺詩人。S.ブラントが切り開いた〈阿呆文学〉を継承する。辛辣な筆法と論争的性格のために生前から毀誉褒貶(きよほうへん)相半ばしたが,世相を活写する作品は文化史的資料価値も高く,また宗教改革反対派中ほとんど唯一の名のある文学者として注目される。代表作には世の悪徳痴態をレビュー風に風刺した《阿呆祓い》(1512)および《悪党組合》(1512),色恋に現(うつつ)を抜かす風潮をとくにたしなめた《アッホーが原》(1519),謝肉祭の仮装大人形と阿呆祓いをモティーフとし戯画的にルター派を風刺した《ルター派大阿房が事》(1522)等があり,《アエネーイス》(1515)および《法学提要》(1519)の翻訳は歴史的意義を有する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ムルナー
むるなー
Thomas Murner
(1475―1537)

フランシスコ会の修道士でドイツの風刺詩人。オーバーエーンハイム生まれ。『大馬鹿者ルター』(1522)などによって宗教改革を批判したが、的確で痛烈な批評はヒューマニストとしての面目躍如たるものがあり、新旧両派から攻撃された。風刺詩『阿呆(あほう)払い』(1512)、『悪党組合』(1512)はリアリティーと表現力に富み、『四人の異端』(1509)は「処女受胎」にまつわる史的資料としても貴重。[尾崎盛景]

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世界大百科事典内のムルナーの言及

【学校劇】より

…娯楽の少ない時代だけに学校劇は内容はわからなくとも大いに流行し,教師も父兄も熱中した。やがて,T.ムルナーやマヌエルN.Manuel(1484‐1530)などの手によってラテン語の創作劇が生まれる。宗教改革の嵐の吹き荒れたドイツでは,カトリックとプロテスタントの両陣営はそれぞれの立場のラテン語劇で対抗し論争した。…

※「ムルナー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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