日本大百科全書(ニッポニカ)の解説
ギリシア神話でヘラクレスの妻。オルコメノスのミニアイ人は、以前からテバイ(テーベ)に朝貢を強いていたが、ヘラクレスがミニアイ人を破ってこの義務からテバイを解放した。これに感謝して、テバイ王クレオンは娘のメガラを妻として彼に与える。メガラは、ヘラクレスとの間に何人かの子(その数は3人から8人までと一定しない)をもうけるが、彼らはヘラの送った狂気に突如取り憑(つ)かれたヘラクレスに殺される。このときにメガラも殺されたとする説と、生き延びて、ヘラクレスの甥(おい)イオラオスに再嫁させられたとする説がある。
[中務哲郎]