メリフィールド(読み)めりふぃーるど(英語表記)Robert Bruce Merrifield

日本大百科全書(ニッポニカ)「メリフィールド」の解説

メリフィールド
めりふぃーるど
Robert Bruce Merrifield
(1921―2006)

アメリカの生化学者。テキサス州フォート・ワースに生まれる。パサディナ短期大学からカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)に進み、化学を専攻、1943年に卒業後、同大学院に進学して、1949年に博士号を取得した。同年ロックフェラー医学研究所(現、ロックフェラー大学)の助手になり、1958年準教授、1966年に教授に昇進した。

 タンパク質の研究に取り組み、とくにペプチド合成について研究を進めた。1962年に従来の液相法とよばれる非能率な合成法にかわる新しいペプチド合成法を発表した。これは固相ペプチド合成法(SPPS:solid-phase peptide synthesis)とよばれるもので、ポリスチレン樹脂などの不溶性高分子担体上でアミノ酸を縮合させてペプチドを合成するものである。さらに改良を重ね、大幅に作業を自動化することに成功した。のちに、この原理を用いたペプチド自動合成装置が製造され、世界中の研究者に広く利用されている。この「固相反応による化学合成法」の開発により、1984年にノーベル化学賞を受賞した。

[編集部]

『日本生化学会編『続生化学実験講座2 タンパク質の化学 下』(1987・東京化学同人)』『日本化学会編『実験化学講座22 有機合成4』(1992・丸善)』

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化学辞典 第2版「メリフィールド」の解説

メリフィールド
メリフィールド
Merrifield, Robert Bruce

アメリカの生化学者.カリフォルニア大学ロサンゼルス校大学院で生化学を学び,1949年学位を取得.ロックフェラー医学研究所で研究をはじめ,1966年生化学部の主任(~1992年).1959年C末端で樹脂に固定されたペプチド鎖のN末端に,アミノ酸重合を繰り返して所期のペプチドを得る固相合成法を開発し,ペプチド合成の所要時間を短縮し,収率をいちじるしく向上させた.さらにこの原理にもとづくペプチド自動合成装置を開発(1965年)して酵素の合成に成功し,活性中心構造の解明に寄与した.以上の業績により,1984年ノーベル化学賞を受賞した.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「メリフィールド」の解説

メリフィールド
Merrifield, Robert Bruce

[生]1921.7.21. テキサス,フォートワース
[]2006.5.14. ニュージャージー,クレススキル
アメリカの生化学者,教育者。カリフォルニア大学ロサンゼルス校を 1943年に卒業,1949年同大学で生化学の博士号を取得,ロックフェラー医学研究所に入所。 1950年代から 1960年代に不溶解性の固体にアミノ酸を固定し,次々に別のアミノ酸を反応させて鎖状ポリペプチドを効率的に合成するペプチド固相合成法を開発。単純かつ独創的な手法により,ホルモンや酵素の研究とともに,薬品の大量合成にも道を開いた。 1984年ノーベル化学賞受賞。

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