メンデンホール(その他表記)Thomas Corwin Mendenhall

デジタル大辞泉 「メンデンホール」の意味・読み・例文・類語

メンデンホール(Thomas Corwin Mendenhall)

[1841~1924]米国物理学者。明治初期の1878年から1881年にかけて、東京帝国大学物理学講師として招かれ、富士山頂での重力測定気象観測などを行った。日本における地球物理学教育の開設に貢献した。

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精選版 日本国語大辞典 「メンデンホール」の意味・読み・例文・類語

メンデンホール

  1. ( Thomas Corwin Mendenhall トーマス=コーウィン━ ) アメリカの物理学者。地球物理学を研究。明治初期、東京大学の物理学講師として招かれ、日本での地球物理学教育の開設に寄与。その功績により日本学士院メンデンホール記念賞が設けられた。著「電気の世紀」。(一八四一‐一九二四

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改訂新版 世界大百科事典 「メンデンホール」の意味・わかりやすい解説

メンデンホール
Thomas Corwin Mendenhall
生没年:1841-1924

アメリカの物理学者。オハイオ州の生れ。独学で数学や物理学を修得した後,1年間だけ師範学校に学び,高校教師を経てオハイオ農工大学(オハイオ州立大学の前身)の数学と物理学の教授となる。1878年10月,E.S.モース推薦で東京大学理学部の物理学担当の外国人教師として来日,富士山頂で重力測定や天文気象の観測を行い,日本に地球物理学が芽生える契機をつくった。また,本郷本富士町に竣工した東京大学理学部観象台の観測主任となって,79年1月から2年間気象観測に従事,地震頻発を考慮して,観象台への地震計設置を主張したり,日本地震学会の創立のために貢献した。81年に帰国し,オハイオ州立大学教授,ワシントン合衆国陸軍通信隊の教授,合衆国海岸測地局の局長,ローズ工科大学学長ウースター工科大学学長などをつとめた。彼の遺産の一部が日本学士院に贈られて,メンデンホール記念賞の基金となっている。
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朝日日本歴史人物事典 「メンデンホール」の解説

メンデンホール

没年:1924.3.22(1924.3.22)
生年:1841.10.4
明治期に来日したお雇い外国人。アメリカ人物理学者。オハイオ州生まれ。独学で物理学を修め,高校教師を経てオハイオ農工カレッジ(オハイオ州立大学)の教師に抜てきされた。東大の動物学教師モースが一時帰国して人選に当たり,その推薦で明治11(1878)年に来日し,14年まで東大理学部で物理学を教えた。帰国後,オハイオ州立大学教授に復帰し,その後ローズ工科大学,ウォルスター工科大学の学長を務めた。その間,日本からのアメリカ留学生に対して斡旋の労をとり,両国の交流に寄与した。44年の再来日時に勲2等に叙せられ,そのときの文部省の上申書には,帰国後の功労のほかに滞日中物理学の研究者の育成に力を尽くしたこと,日本における重力測定や気象観測をしたこと,特に富士山頂での重力と地球密度の測定において正確なデータを得たことなどが挙げられている。多数の学術論文を発表したが,そのなかの『電気学術之進歩』は邦訳されている。<参考文献>渡辺正雄『お雇い米国人科学教師』

(三好信浩)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「メンデンホール」の意味・わかりやすい解説

メンデンホール
めんでんほーる
Thomas Corwin Mendenhall
(1841―1924)

アメリカの物理学者、お雇い外国人教師。オハイオ州ハノーバートンの近くに生まれ、ほとんど独学で物理、数学を修得した。高校教師となるが、その手腕を買われ、1873年に創立まもないオハイオ大学の工学および物理学の教授となった。1878年(明治11)東京大学の物理学講師として来日、富士山頂で重力の測定や気象観測を行い、また通俗科学講演により科学の普及に努めた。1881年に帰国し、オハイオ大学物理学教授、ローズ、ウースターの各工業大学総長などを歴任。また、海岸陸地測量局長として合衆国とカナダの国境問題や国際度量衡問題にも尽力した。1911年(明治44)ふたたび来日し勲二等に叙せられた。1932年(昭和7)、1938年には彼の寄付によるメンデンホール記念賞が帝国学士院に設けられた。

[高橋智子 2018年8月21日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メンデンホール」の意味・わかりやすい解説

メンデンホール
Mendenhall, Thomas Corwin

[生]1841.10.4. ハノーバートン
[没]1924.3.22. オハイオ,ラベンナ
アメリカの物理学者。オハイオ農業技術専門学校 (1877,州立大学と改称) 教授 (73~78) 。 1878~81年東京帝国大学で物理学を講義。田中館愛橘らを指導して,東京および富士山頂での重力測定などを行い,実習を通して日本の物理学の発展に大きな影響を与えた。 81年アメリカに帰国。ウォセスター工科大学学長 (94~1901) 。帝国学士院に 2500ドルを贈ることを遺言。それをもとに 1930年メンデンホール賞が設定された。

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百科事典マイペディア 「メンデンホール」の意味・わかりやすい解説

メンデンホール

米国の物理学者。1873年―1878年オハイオ大学教授。E.S.モースの推薦で1878年―1881年東京大学に招かれて物理学を講義。その間東京,富士山頂その他で重力を測定,地球の平均密度を算出。1881年帰国後ローズ工科大学,ウースター工科大学各学長。
→関連項目万有引力定数

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「メンデンホール」の解説

メンデンホール Mendenhall, Thomas Corwin

1841-1924 アメリカの物理学者。
1841年10月4日生まれ。オハイオ州立大教授。明治11年(1878)モースの紹介により,東京大学物理学教授として来日。気象観測,富士山頂での重力測定など,地球物理学を研究・指導した。14年帰国。のちローズ工科大,ウースター工科大の学長。1924年3月22日死去。82歳。オハイオ州出身。

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367日誕生日大事典 「メンデンホール」の解説

メンデンホール

生年月日:1841年10月4日
アメリカの物理学者
1924年没

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