モシ(読み)もし(その他表記)Mossi

デジタル大辞泉 「モシ」の意味・読み・例文・類語

モシ(Moshi)

タンザニア北東部の都市。キリマンジャロ南麓、標高約800メートルに位置する。周辺には農業地帯が広がり、キリマンジャロコーヒー産地として広く知られる。バンツー族系のチャガ人が多く居住する。

もし

[感]《「もうし」の音変化》相手に呼びかけるときに言う語。「もし、そちらの方」

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精選版 日本国語大辞典 「モシ」の意味・読み・例文・類語

もし

  1. [ 1 ] 〘 感動詞 〙 ( 「もうし」の変化した語 ) 相手に呼びかける時にいう語。「もうし」よりやや気軽ないい方。
    1. [初出の実例]「もし藤屋の伊左衛門様」(出典:歌舞伎・夕霧七年忌(1684))
  2. [ 2 ] 〘 終助詞 〙 文末に用いて、相手に念を押したり強調したりする。
    1. [初出の実例]「そりゃアハア、おきのどくだもし」(出典:洒落本・道中粋語録(1779‐80頃))

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「モシ」の意味・わかりやすい解説

モシ(民族)
もし
Mossi

ブルキナ・ファソ(旧オートボルタ)に住むコンゴコルドファンニジェール・コンゴ)語系モレ・ダグバン語を話す農耕民。単一の民族集団としては国内で最大であり、人口は約490万(1994)。このほか国外にも50万以上のモシがいる。古くから(おそらく14、5世紀)王国を形成し今日に至っている。豊富な口頭伝承を有し、少なくとも過去500年のモシの歴史が語り伝えられている。おもだった首長の歴史伝承を保持しているのは、ベンダとよばれる特殊な父系血縁集団の語部(かたりべ)にして楽師である。彼らは巨大なひょうたんの太鼓をたたきながら朗唱を行う。モシの土地は乾燥しやせているため、細々と農耕を続けているにすぎないが、交易は15世紀以前から盛んで、北アフリカや南の森林地域の諸民族を結び付けてきた。首長は市場取引に税をかけることができたので、交易は政治的にも重要だった。モシの商人は、16世紀に定住したヤルセとよばれるマンデ語系のイスラム教徒で、彼らによってモシにイスラム教が広まった。モシ社会にはヤルセ以外にも鍛冶(かじ)屋や牧畜専門のフラニのような多くの集団が混合し、ある程度の経済的分業が生じている。結婚リネージ系族)間の交換の形で行われるのが普通であるが、首長の場合には「ポグ・シウレ」とよばれる制度によって首長が女性臣下配偶者として与え、生まれた第1子が臣下から首長に差し出される。

加藤 泰]

『川田順造著『無文字社会の歴史』(1976・岩波書店)』


モシ(タンザニアの地名)
もし
Moshi

東アフリカ、タンザニア北東部の都市。キリマンジャロ山の南麓(なんろく)、標高810メートルに位置する。人口18万3000(2002推計)。コーヒー、サトウキビなどを生産する同国有数の開けた農業地帯の中心地で、キリマンジャロ山の観光基地としても知られる。1921年、インド洋岸のタンガから鉄道が通じた。チャガ人が多く住む。

[赤阪 賢]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モシ」の意味・わかりやすい解説

モシ
Moshi

タンザニア北東部の都市。キリマンジャロ州の州都。キリマンジャロ山の南麓,標高約 800mの高地に位置。同国有数の農業地帯の中心地で,コーヒーをはじめ綿花,サイザルアサ,砂糖,トウモロコシ,バナナ,野菜などの集散地であるとともにキリマンジャロ山の観光基地として知られる。タンガ,ダルエスサラームと鉄道で結ばれ,空港もある。人口約5万 2000。

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普及版 字通 「モシ」の読み・字形・画数・意味

揣】もし

推測する。

字通「」の項目を見る

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