ユウガオ(夕顔)(読み)ユウガオ

百科事典マイペディア 「ユウガオ(夕顔)」の意味・わかりやすい解説

ユウガオ(夕顔)【ユウガオ】

アフリカ〜熱帯アジア原産といわれるウリ科一年草ヒョウタンはこれの一変種。茎はつる性で巻きひげにより他物にからみつく。葉は互生有柄で丸みを帯びたハート形で浅く掌状に裂ける。花は雌雄同株白色,夏の夕方から朝にかけて開く。果実は長い円筒形のものと大きく扁平のものとがあり,前者は若い果実を生食するほか花器などにし,後者はおもに干瓢(かんぴょう)にするほか,炭入れなどの器物に加工する。なお,ヨルガオのことをユウガオとも呼ぶ。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ユウガオ(夕顔)」の意味・わかりやすい解説

ユウガオ(夕顔)
ユウガオ
Legenaria siceraria var. hispida

ウリ科の一年生のつる植物。アフリカあるいはアジア熱帯の原産といわれ,植物分類学上はヒョウタン (瓢箪)と同一種とされる。暖地によく栽培され,全体が青緑色で軟毛がある。葉は柄があって互生し,円形で浅く掌状に裂ける。葉と向き合ってふたまたに分れた巻きひげがある。雌雄同株で,夏に葉腋に白花を生じる。雄花長柄があり,雌花は短柄をもつ。液果は楕円形で 60~90cmの長さにもなり,白色の果肉は厚く,紐状にむいて干瓢 (かんぴょう) をつくる。特に大型でやや平たい球形の実をつける変種のフクベ L. siceraria var. depressaは栃木県下で多量に栽培されている。

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