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ラテライト laterite

翻訳|laterite

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ラテライト
laterite

紅土ともいう。熱帯地域に分布する赤褐色の土壌。地表の風化物として生成された膠結物質で,鉄とアルミニウム水酸化物を主成分とし,ケイ酸分や塩基類の溶脱作用を経て生じた。主要構成鉱物は針鉄鉱ギブス石ベーム石ダイアスポアインドシナ半島,インド,キューバなど雨季の明瞭なサバナ気候地域に広く分布。やせ土で農耕には障害となるが,インドではラテライト土壌である赤土を切って乾燥して煉瓦をつくるが,ラテライトの語源はこの煉瓦という意味のラテン語 Laterに由来する。

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百科事典マイペディアの解説

ラテライト

紅土とも。おもに熱帯に分布する赤色の風化生成物で,主として酸化鉄,酸化アルミニウムからなる。地表または浅い部分に特有のハチの巣状ないし鉱滓(こうさい)状構造をもつか,豆石状の酸化鉄結核に富む膠(こう)結層を形成する。
→関連項目ケイ(珪)ニッケル鉱ボーキサイト

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岩石学辞典の解説

ラテライト

主として鉄およびアルミニウムに富む土壌のこと.この語は最初にブキャナンがインドのマドラスの建築材料に用いた[Buchanan : 1807].インドでは,マラヤラ(Malayala)の基盤をなす花崗岩の上部に位置し,層理は見られず,大きな塊として広がったものである.これには空洞や隙間が非常に多く,赤色や黄土色の鉄を非常に多量に含んでいる.塊の中には空気は排除され,柔らかいので何かの鉄製の道具で容易に切ることができる.斧で四角に切出すことができ,大きなナイフで思いどおりの形に切ることができる.ただちに煉瓦のように非常に堅くなり,空気や水に対する抵抗性はインドで見られるどんな煉瓦よりも良くなる.ラテライトはインド,タイ,および亜細亜で建築材料として広く使われているので,煉瓦石(brickstone)と記述されていることがある.ブキャナンは煉瓦石とラテライトは共に区別せずに用いた[Buchanan : 1807].この語は次第に広く使われ,様々な酸化鉄に富む赤色あるいは赤味がかった二次的な堆積物に用いられた[Walter : 1889].さらにこの語は土壌学者によて熱帯地方の風化作用の地帯で形成された土壌の型として使用され,多くの土壌の分類に使われている.ラテライトは,Fe2O3のパーセント[Fermor : 1911]および水酸化物のパーセント[Lacroix : 1913]によって分類されている.アレキサンダーらは,ラテライトを二次的な酸化鉄,アルミナに富み風化の進んだ物質として記載している.これはほとんど塩基と一次的な珪酸塩にが欠けているが,多量の石英とカオリナイトが含まれている[Alexander & Cady : 1962].ラテン語のlaterは煉瓦の意味.

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世界大百科事典 第2版の解説

ラテライト【laterite】

熱帯地方に広く分布する酸化鉄,アルミナ,カオリナイトに富む赤黄色の硬化した風化殻の名称。紅土(こうど)ともいう。硬化の程度により,手で容易にこわれる程度のカラパスcarapaceとつるはしでやっと砕ける程度のキュイラスcuirasseとに区別されている。インド南部で古代から建築材料に用いられてきたので,煉瓦を意味するラテン語のlaterにちなんでブカナンF.Buchananが最初に命名(1807)した。

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大辞林 第三版の解説

ラテライト【laterite】

乾季・雨季が規則的に交替するサバンナ気候地域に発達する赤色の風化土。鉄・アルミニウムの水酸化物からなり、土地はやせている。キューバ・ニューカレドニアなどに産するニッケルに富むものは、ニッケル原料になる。紅土。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ラテライト
らてらいと
laterite

サバンナ地域で、地表付近にれんがのように固まった鉄・アルミナの集積物。紅土ともいう。熱帯地方の高温多雨気候のもとで風化が十分に行われると、土壌の母材中の主要な成分であったケイ酸塩類が分解されてケイ酸が分離流下し、鉄・アルミニウムの酸化沈積物がほとんど土壌の全層を占めるようになる。サバンナでは雨期に激しい加水分解によってカリウムやカルシウムの塩基類が完全に溶脱したあと、乾期に土壌水分の急激な上昇がおこり、地表付近に鉄やアルミニウムの三二酸化物が集積する。これが固い盤層を形成しクラスト(殻)となって、ラテライトとよばれる物質となる。鉄酸化物がヘマタイト(赤鉄鉱)であれば赤みの強いれんが状の塊で紅土ともよばれるのにふさわしいが、アルミニウムの含量が多いものは灰褐色を呈している。
 ラテライトは土層内に生じた土壌物質の一つであるが、植物養分を欠き、耕作を不可能にする固い膠着(こうちゃく)物で、開発の障害となるが、その固さを利用して建築材料に用いたのがインドなどでの習慣であった。アルミニウムに富む場合はボーキサイトとよばれる鉱床となり、インド、東南アジア、アメリカなどのアルミニウム資源の産地を形成している。[浅海重夫]

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世界大百科事典内のラテライトの言及

【土壌型】より

…なお西南日本の暖温帯地域に広く分布している赤色土は,過去の地質時代(更新世)の亜熱帯的気候条件下で生成した赤色土が残存した古土壌である。 年間を通じて高温・多湿な熱帯雨林気候帯ないし熱帯モンスーン気候帯に広く分布している成帯性土壌型はラテライト性赤色土である。この土壌はラトソル,フェラルソル,鉄アルミナ質土壌などともいわれ,アメリカの土壌分類体系ではオキシソル目に包含されている。…

※「ラテライト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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