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ラテン人 ラテンじんLatini

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ラテン人
ラテンじん
Latini

古代イタリア,ラチウム地方にいたインド=ヨーロッパ系人種。先史時代の先住民族に後代の侵入民族が混交 (こんこう) したものらしい。小共同体が前7~6世紀にかけて統合され,ローマなどのいくつかの都市を形成し,宗教的な結束をもっていた。彼らは独自の言語をもち,それがのちのラテン語となった。前6世紀にはエトルリア人の支配を受けたが,ラテン人たちは互いに結束して対抗した。やがてローマが台頭し,他のラテン諸市は個々にローマと条約を結んで一応の独立を保ち,前1世紀初めまでその特権を有した。 (→ラテン同盟 )  

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百科事典マイペディアの解説

ラテン人【ラテンじん】

インド・ヨーロッパ語族のイタリック族に属するラテン・ファリスキ族の一派。ラテン語を使用。前1000年ころイタリア半島に南下して中部イタリアラティウムに定住。ローマ,アルバロンガなどの都市を建てた。

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世界大百科事典 第2版の解説

ラテンじん【ラテン人 Latini】

本来イタリアの中央部ラティウム地方に居住し,ラテン語ないしこれと同系の言語を話した古代民族。前7世紀以来いくつかの都市を建て,これらの都市国家の間で〈ラテン同盟〉を結成した。ローマ人も元来ラテン人の一派であり,初期の王はラテン系ないしサビニ系であったが,前7世紀末エトルリア系の王の下に都市を建設し,これは王政末期までにラティウムで最大の都市国家に成長した。このようなローマに対しラテン同盟は前496年ごろレギルス湖畔で一戦を交えたが,その後ローマとラテン人は協同で植民し,いくつかの都市国家(ラテン植民市)を築き,これらはローマの緊密な同盟国となった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ラテン人
らてんじん
Latiniラテン語

本来、古代イタリアのラティウム地方に住み、ラテン語ないしこれと同系の言語を話した種族。紀元前10、9世紀ごろアルバが中心であったが、前7世紀以降プラエネステ、トゥスクルム、アリキア、アルデアなどの都市が建設され、これらの間でラテン同盟(都市国家連合)が結成された。ローマ人も元来はアルバから進出したラテン人の一派であったが、ローマは王政末期までにラティウム随一の都市国家に成長した。前496年ごろローマとラテン同盟はレギルス湖畔で会戦したが、以後両者は協力しラテン植民市を建設した。前340年、両者は再度武力衝突した(ラテン戦争)。戦後(前338)ローマはラテン人の都市にローマ市民権を与えて、これをムニキピウムmunicipium(自治都市)とした。種族ないし民族としてのラテン人の歴史はこれで終わりを告げ、以後ラテン人という呼び名は、その後他の種族を含めて建設されたラテン植民市の市民という法的地位をさす用語になった。[平田隆一]

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世界大百科事典内のラテン人の言及

【ラティウム】より

…前6世紀ごろには,ティベル(テベレ)川,アニオ川,アルバヌム山,ティレニア海岸にかこまれた一帯をさしたが,この領域は次第に拡大した。農業・牧畜に有利な自然条件に恵まれて早くから人が住みついたが,歴史時代には,ラテン人とよばれるラテン語を話す住民の居住するところとなった。彼らは多くの独立した共同体を形成し,宗教によって結びついたいくつかの連合体をつくっていた。…

【ラテン権】より

…古代ローマが前338年以降ラテン人に対して認めた権利。両者間で合法的な結婚ができる通婚権,対等な商取引ができる通商権,ラテン人のローマでの居住権等が含まれる。…

【ローマ】より

…前8世紀ころには南部にギリシア人の植民が始まり,同じころ中北部にエトルリア人が移住してきた。その後から移住してきたインド・ヨーロッパ語系諸族には,ウンブリア人サベリ人などの一群と,ラテン人との2派があった。ラテン人はラティウムの各地の丘陵の上などに定住し,相互に同族感情をもち,おそらくは同盟を結んでいた。…

※「ラテン人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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