レダ(その他表記)Lēda

デジタル大辞泉 「レダ」の意味・読み・例文・類語

レダ(Lēdā)

ギリシャ神話で、スパルタ王テュンダレオスの妻。白鳥に身を変えたゼウスと交わって卵を産み、それからヘレネポリュデウケスカストルクリュタイムネストラの四子が生まれたという。
(Leda木星の第13衛星で、すべての衛星のうち10番目に木星に近い軌道を回る。1974年に発見。名はに由来。非球形で平均直径は約20キロ。

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精選版 日本国語大辞典 「レダ」の意味・読み・例文・類語

レダ

  1. ( [ギリシア語] Lēda ) ギリシア神話中のマイトリアの王女。スパルタ王テュンダレオスの妻。白鳥の姿に化して近づいたゼウスと交って生んだ卵からヘレネ、ポリュデウケス、クリュタイムネストラ、カストルが生まれたという。

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改訂新版 世界大百科事典 「レダ」の意味・わかりやすい解説

レダ
Lēda

ギリシア神話で,スパルタ王テュンダレオスTyndareōsの后。2女ヘレネクリュタイムネストラと2男ポリュデウケス,カストルの母。白鳥の姿に変じて言い寄ったゼウスと交わったあと,夫とも同衾したレダは,1個または2個の卵を産み,その卵からゼウスの種としてヘレネとポリュデウケスが,テュンダレオスの種としてクリュタイムネストラとカストルが生まれたという。ただし,カストルの父親もゼウスである(ポリュデウケスとカストルの2人は一般にディオスクロイ(ゼウスの息子たち)と呼ばれる)とか,クリュタイムネストラだけは普通に生まれたとか,またヘレネの実の母親は復讐の女神ネメシスで,鵞鳥の姿に変じた彼女が白鳥姿のゼウスと交わって卵を産み,それをレダがかえして,生まれたヘレネをみずからの娘として育てたとかの異伝が多い。レダと白鳥の姿で求愛するゼウスは,古来,画家が好んで取り上げる主題であった。文学ではアイルランドの詩人W.B.イェーツの《リーダと白鳥》(1925)が有名。
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百科事典マイペディア 「レダ」の意味・わかりやすい解説

レダ

ギリシア伝説のスパルタ王テュンダレオスの妃。白鳥に変身したゼウスに愛され,卵からヘレネクリュタイムネストラ,ポリュデウケスとカストルのディオスクロイ兄弟が生まれたという。〈レダと白鳥〉は古来作例の多い画題。
→関連項目テュンダレオスはくちょう(白鳥)座

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レダ」の意味・わかりやすい解説

レダ
Leda

ギリシア神話の女性。アイトリア王テスティオスの娘であるが,実の父は,母がテスティオスと結婚する前に交情をもった,シシュフォスの息子のグラウコスであったとする所伝もある。スパルタ王テュンダレオスの妻となったが,白鳥に変身して彼女に近づいたゼウスの愛を受けて2個の卵を産み,それからディオスクロイのカストルとポリュデウケスヘレネクリュタイムネストラとの男女2人ずつの子が生れた。このうちヘレネとポリュデウケスはゼウス,クリュタイムネストラとカストルはテュンダレオスによる子であったという。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「レダ」の意味・わかりやすい解説

レダ
れだ
Leda

ギリシア神話に登場する女性。アイトリア地方の王テスティオスの娘で、ヘレネの母。スパルタ王ティンダレオスは、祖国を追われてテスティオスのもとに身を寄せるが、そこで戦功をたててレダを妻にもらい受け、帰国する。しかし、白鳥に変身したゼウスが彼女に通じたその同じ夜に彼も交わったため、彼女は神の血を引くポリデウケスとヘレネ、人間の血を引くカストルとクリタイムネストラを生んだ。異伝では、鵞鳥(がちょう)に変じたネメシスと白鳥姿のゼウスの間に生まれた卵をレダが預り、そこから孵化(ふか)したヘレネを自分の娘にしたともいう。さらに、白鳥(ゼウス)の愛を受けたレダ自身が卵を生んだという説もある。

[中務哲郎]

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デジタル大辞泉プラス 「レダ」の解説

レダ

バラの園芸品種名。半つる性で中輪の花をつける。白色花弁の先に紅色が残る花色特徴一季咲き。作出国はイギリス。ギリシア神話で大神ゼウスが見初めたスパルタ王妃の名にちなむ。

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