百科事典マイペディア 「レ・シルフィード」の意味・わかりやすい解説
レ・シルフィード
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ショパンの音楽にフォーキンが振付した1幕のバレエ。1906年の《ショピニアーナShopiniana(原作名)》を改作,09年ディアギレフのバレエ・リュッスによってパリで初演された。ニジンスキー,アンナ・パブロワ,カルサビナらが出演。背景画を描いた舞台装置家ブノア(A.N.ベヌア)により《レ・シルフィード》と改題された。ロマンティック・バレエの代表作《ラ・シルフィード》に対し,空気の精たちを描くこの作は,主役だけでなく,コール・ド・バレエを効果的に使い作品全体に幻想性をもたらした。森に迷い込んだ詩人と清らかな空気の精たちがさまようロマンティックな詩的表現をとり,とくに筋はない。四つのバリアシヨン,一つのパ・ド・ドゥ,二つのアンサンブルが,プレリュード,ワルツ,マズルカなどを使って構成された。今日も各国のバレエ団でしばしば上演されているフォーキン振付の傑作の一つである。
執筆者:桜井 勤
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…当初は単に〈バレエ・シアター〉と称し,40年1月ニューヨークのラジオ・シティ・センターで4週間にわたる旗揚げ公演を開いた。フォーキンの《レ・シルフィード》,モルドキンMikhail M.Mordkinの《春の声》,ドーリンAnton Dolinの《クインテット》などで,11人の振付師,85人の舞踊手で21のレパートリーを上演。このうち6作品が世界初演であった。…
…しかしバレエ・リュッスのパリ公演を企画したディアギレフはこの改革案に共感し,1909‐12年,14年のバレエ・リュッスの演目のほとんどをフォーキンに委嘱する。この時期に《レ・シルフィード》(1909),《ペトルーシカ》(1911),《ダフニスとクロエ》(1912),《金鶏》(1914,音楽はリムスキー・コルサコフ)など,20世紀バレエの幕開けを告げる名作がつくられた。これらは〈すべてのバレエはその主題と音楽に即した動きを与えられるべきで,古典舞踊のステップの濫用はさけなければならない〉という彼の主張を具現したものである。…
※「レ・シルフィード」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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